62、領都
領都の名前を決めました。
領都の名称はどうしよう?
夜中に目が覚めて気になった。
わからん。
眠い。
すぐ寝てしまった。
そして朝。
4月17日火曜日だ。
今日は領都内を歩く。
朝の散歩だ。
内壁の外に出た。
外壁と内壁の間には小高い丘や草原や森が残っている。
花が咲いている。
春を感じるなあ。
アズマイチゲかな。
キクザキイチゲかな。
イチゲ。
一華。
イチゲって花一輪等いう意味と聞いている。
宿根草で春の植物。
好きだな。
領都イチゲ。
白いきれいな花を咲かせよう。
これでいこうか。
さて、戻ってから日課の巡回に行く。
朝食は領主館で婚約者とともに。
領都の名前をイチゲにすることも伝えた。
反対はなかった。
今日の出勤は9時半だ。
朝食後、二人の商人が訪ねて来た。
一人はタカオ町も商人アルフ。
彼は今回外壁のところに造った宿と食堂と売店を経営してくれている。
タカオ町の幹部でもある。
もう一人はナリタ公爵から紹介された商人カナンだ。
二人は商業区第1区に店と宿を設けてくれることになっている。
「朝早くから申し訳ありません」
「いや、こちらもこの時間しかありませんので」
「では、公爵様からの申し出を受けさせていただきたいと思います」
こちらからの申し出はこういうことだ。
王都から衛士や役人が来て住むが店がないと困る。
そこで領軍基地と役所と住宅街7区に店を出してもらいたいとお願いした。
その代わり、それらの店と商業区1区の店と宿はこちらで用意するということだ。
これで新しい住民が助かる。
それでは今日の16時からそれらの建設かな?
あらかじめ用意したたたき台を渡して16時までに検討してもらうことになった。
9時15分に出勤。
異世界のごみに関する報告書作りだ。
午前中の事務仕事を終え、食堂で昼食、午後は異世界のごみについて調べた。
機密が漏れないように注意している。
15時半終了、すぐに領都の屋敷に転移する。
商業区第1区に店と宿、住宅街7区の店を建設していくよ。
領軍基地と役所にはすでに購買部は出来ている。
お互いにどのようなものを扱うか相談を終えているようだ。
明日にも王都から荷物が届き、19日は準備、20日に開店の運びとなる。
人口が増える前に下水処理設備の拡張も行った。
博物館は基礎工事だけができた。
進んできたぞ。
夕食の時に温泉についてどうするかと婚約者たちに尋ねられた。
ああ、やはり必要ですか?
「絶対というわけではないけど」
「あった方がいいと思いますよ」
「タカシさんの疲れも取れますし」
「大事だよ」
はい、用意させていただきます。
夜、屋敷の敷地内で2本の温泉を掘削させていただきましたよ。
深さの違うところから2種類の温泉を得たよ。
事前に用意して収納に入れていた施設に接続した。
ガス居ぬきをしないと危険だからね。
そして屋敷内の配管に接続した。
疲れた。
明日の朝は温泉だ。
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