52、領都造成(5)
考えが迷走しています。
タカシは欲張りです。
歩車分離を行いたい。
この世界にも交通事故がある。
馬と人。
とくに早馬。
馬車と人。
馬車と人が引く荷車。
馬車は時速10km程度だが止まりにくい。
事故も起こる。
これからの発展にはおいて自動車や自転車を導入すればさらに事故が増加する事が考えられる。
少なくても都市内では歩車分離にしたい。
できることなら横断歩道の存在しない歩車分離を行いたい。
地球の東京なら南大沢周辺のように。
「そうすると立体にしなくてはならないか」
「この世界では難しいのでは?」
リサさんが言う。
馬や速度の速い馬車や将来自動車が通る道からかな。
歩行者専用道路中心は無理か?
速度の遅い馬車が通るところなら歩道か。
コミュニティ道路のような道をかな。。
公共交通機関は魔法で動くモノレール。
領都をこの世界のモデルケースにしたい。
内壁内はそれほど面積がない。
やってみるか。
実験だ。
馬車や馬の通路、つまり車道は掘割にしてみた。
各敷地には必ず、歩行者専用道路と車道が接するように考えた。
自転車やシニアカー的なものや魔法でゆっくり動く荷車などが作りたいのでその通路も遊歩道に確保する。
車道の交差点はどうするか。
信号はつけるか。
一部立体交差にして信号も作ることにしたよ。
おかげで上下水道の敷設が大変になった。
とくに立体交差の影響でね。
深い位置に敷設しなくてはならない。
あ、全然進まないよ。
何時になったらこの作業は終わるのだろう。
魔法を多用しているから早いのだけどね。
土木関係の魔法を使える人材を集めて手伝ってもらっているよ。
『回復のパン』もすごい勢いでなくなっていく。
錬金術で『回復のパン』と同じものができないか試したけど、かなりの劣化版だった。
上級回復ポーション並みの効果があったけど。
ならポーションの方がいいか。
コンさんに材料を用意してもらいポーションを準備する。
コンさんがポーションづくりも手伝ってくれた。
領主の屋敷の敷地に簡単な建物も用意した。
執務室、リビング、キッチン、寝室、風呂、工房。
寝室は5つある。
まだ結婚前だからね。
十分に屋敷?
まだ仮設だよ。
屋敷や役所の敷地と内壁のメインの門と外壁の街道に接する門は一直線だ。
中央に掘割になった車道があり、両脇は歩道を。
歩道を結ぶ橋もいくつも造って。
馬車が楽に登れる坂の勾配は?
いろいろ難しいね。
この一直線って防衛上は大丈夫かな?
この区画は少し高くして城壁のような壁を造るけどね。
今日はあまり進まないで終わった。
お読みいただきありがとうございます。




