45、穴の処理ー実行
油断大敵
明日、異世界ののごみの処理を行う。
正確にはごみが湧いてくる穴の処理を行う。
今日・4月8日はまず現地に入る。
山道を車で入り、さらに1時間歩く。
山道の途中に検問があった。
そこでハンさんが待っていた。
このごみの件は秘密にしておきたいらしい。
検問から20分山道の終点。
車を置くことのできるスペースがある。
見せかけの荷物を持ち、道を歩く。
必要なものは収納に入っている。
現地に着いた。
作業方法は秘密なので現地に準備した施設の引き渡しを受ける。
施設といってもごみの穴を覆うドーム状の構造と作業小屋のような詰め所
詰め所には作業用のスペースと2人寝室が2つ、キッチン付き談話室、簡易トイレだけだ。
携帯電話は使える。
こちらを監視するような機器がないか気配察知と鑑定で調べる。
大丈夫だ。
ハンさんたちもこちらのことを知っているから、変に波風が立つようなことはしないだろう。
気配察知も地球上でも半径1kmぐらいまで伸ばせるようになった。
アスカなら半径2kmぐらいの範囲で可能だ。
ハンさんのメンバーは2km離れたところ6かっ所で野営をして警戒してくれている。
自分が使う予定の寝室を転移場所に設定した。
「リサさんとセルさんは安全のためヒカワの屋敷に待機していただこうと思うのですが」
「それには及びません、私も十分に強いのはご存知でしょ。セルさんも強いんですよ」
「タカシさん私を鑑定していいですよ。これからの事もありますのでどうぞ」
佐藤セル
ナリタ公爵家秘書官 リサタカプロジェクト特別事業部部長秘書
ナリタ公爵領特別監察官
ナリタ神の祝福
防御魔法中級 身体強化中級 初級治癒魔法 攻撃魔法初級 鑑定初級
体術上級 短剣術上級 弓術初級 斧術 投擲術 料理中級 家事中級
生活魔法 秘書 経営 情報収集 隠密 話術 転移適性
毒耐性 魔法攻撃耐性
装備
〇転移の指輪
〇収納の腕輪
〇防御の腕輪
何かスパイという感じかな。
「見たからには責任取ってくださいね」なんて言っている。
ヒカワ村の屋敷で夜を明かすことも考えたが変更だ。
少しやな予感がする。
違和感というか。
兎にも角にも3人で詰めることにした。
害のありそうなものを探知する魔法道具を設置しておく。
何事もなく朝を迎えた。
予定通りだ。
ヒカワ村の屋敷経由でアスカの現場へ単独で転移した。
アスカの方のごみを除去。
収納に入れた。
ごみは夜中のうちに湧いてくる。
朝の回収が正解だ。
転移場所として設定してある地球の現場へ転移した。
地球の現場のごみを完全除去。
収納行きだ。
ごみをこちらに投棄する魔法道具の撤去無効化だ。
まずアスカ側からだ。
ヒカワ村の屋敷を経由してアスカの現場に転移。
穴の中から魔法道具を除去して無力化する作業にかかった。
ロクとホウには離れてもらう。
予期せぬことが起きる可能性を考慮した。
穴に結界を張る。
慎重に鉱山魔法で魔法道具の土砂を除去する。
魔法道具が露出した。
再度鑑定を行う。
無効化するにはどうすればよいかわかった。
前回鑑定した通り内部の一部を変形魔法で変形させれば安全に無効化できる。
目的の部品の近くに気になる部分があるので慎重に。
・・・・・無効化に成功。
収納に入れた。
アスカはこれでよし。
ロクとホウに、戻ってもらい警備を続けてもらう。
地球の現地に転移する。
リサさんとセルさんに離れてもらう。
穴の中から魔法道具を除去して無力化する作業にかかった。
穴に結界を張る。
慎重に鉱山魔法で魔法道具の土砂を除去する。
魔法道具が露出した。
ここまでは同じだ。
だが違うことがあったのに気が付かなかった。
油断していた。
ここは地球なのだ。
アスカではない。
魔法道具にもアスカのものとは異なる違和感がある。
それがなぜかわからない。
鑑定でも。
地球でできる鑑定がアスカでできるものとは異なることを失念していた。
後から分かったのだが、地球に設置されていたものは壊れていた部分があったのだ。
地球でできる鑑定が低くてそれが判らなかった。
変形をかけたことにより魔法道具が暴走した。
空間にゆがみを与え亀裂が生じた。
暴走を止めなくてはならない。
亀裂を修復しなくてはならない。
ハンさんたちが異常に気が付きこちらに向かっている。
結界の外からでは無理だ。
自分と魔法道具・亀裂が入った結界を作る。
間に合うか?
魔法道具の気になっていた部分に異常がある。
アスカの部分を思い出し修復を行う。
暴走が止まった。
無効化のための変形も成功した。
大丈夫だ。
いや、油断した。
亀裂が残っていた。
亀裂が割れ、異空間に吸い寄せられる。
修復しなくては、蓋をしなくてはと焦る。
障壁を割れ目に当てる。
駄目か。
もう駄目か。
最後か。
その時、手が差し伸べられた。
見えない手が。
諦めるものか。
手を手繰り元の世界に戻る。
それとともに亀裂と割れ目が修復されていく。
そこに見えない誰かがいる。
感じたことのある感覚。
安心できる。
「ありがとう」
相手が微笑んだように感じた。
そしていなくなった。
危なかった。
油断していてはいけない。
教訓を得た。
魔法道具を回収した。
転移場所の設定を解除した。
荷物を収納に回収。
ハンさんたちが来た。
彼らが気付くほどの異常事態だった。
説明をした。
安全を確認してリサさんたちと戻ることになった。
転移せず地球の自宅へ。
1週間後まで何もなければよいが。
助けてくれたのは誰だろう。
読んでいただきありがとうございます。




