表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不思議なパン  作者: TKSZ
34/258

34 王都視察

東南アジアの学校を見たことがあります。

その時のイメージが入っています。

昼食後は王都視察だ。


あ、今日の昼食はざるそば、山菜てんぷら付き。


昼にちょうどいい。


白くて香りがいいから更科そばかな?

つゆは少し甘いか。


そばはいいよね。



さて、視察だ。

ミオさん・ルンさん・コンさん・リサさんを伴っての視察になる。


学校、孤児院、鍛冶組合と作業場、市場、公園のお花見会場。


学校は初級学校、中級学校、上級学校がある。

それぞれが6年が標準。

飛び級もある。

初級学校は誰でも6歳以上になれば入学できる。

試験ができれば4歳からでも入学が可能だ。

中級学校は初級学校を卒業しているか、もしくは適性試験を受けて入学ができる。

入学時の年齢制限はない。

上級学校は中級学校を卒業してから試験を受けるか、上級学校入学試験受験資格に合格してから上級学校の試験を受けるかだ。

こちらも入学時の年齢制限はない。



王都で4歳で入学して初級・中級・上級学校をすべて3年ずつで卒業したのがミオさん・ルンさん・コンさんだ。


上級学校での武勇伝も多いらしいが、名付けて「お転婆三人娘」だ。

内緒だが。。。。


学校は義務教育ではない。

ただ、初級学校は学費や制服・教材までがすべて無料で給食もあるのでほとんどの子供が通う。

留年すると学費が必要になるので卒業まではいかない生徒もいるが。

おかげで識字率が高い。

中級学校以降は学費がかかるため通う生徒は減ってしまう。

中級学校を卒業すればいろいろ有利だ。


授業見学をする。

文明レベルは地球に比べると低い。

とくに科学分野が。

だから私は呼ばれたのだろう。


王都での初級学校は半日授業だ。

午前の生徒、午後の生徒がいる。

生徒に対して学校のキャパが不足しているのか。

教員が不足しているのか。

全ての町と村には初級学校はある。


中級学校では貴族や裕福な家庭の生徒が増えてくる。

学校では身分に関係なくということになっているがそうともいかないようだ。

差別やいじめが色濃くなってくるようだ。

貴族の子弟が教員に対して横暴になってくることもある。

この世界では貴族に対する不敬罪は相当のことがないと適応されない。

学校内では全く適応されないことになっている。

しかし、不敬罪を振りかざす貴族がいるのも事実の様である。

その点はタカオ町はしっかり原則を守って学校運営が行われているとのことだ。


上級学校では魔法を専門にする学校もある。

魔法の存在が科学の進歩を遅らせている?

科学は人気がない。

基礎科学が軽視されている。


奨学金制度はあるのだろうか。

勤労学生の援助は?

調べるべきことを記録する。



孤児院ではこの時間は6歳未満の子供が多かった。

6歳以上の子供は学校に行っているか、仕事に行っている。

働ける子供は仕事で得た賃金の3割を孤児院の運営に納入する。

助け合いだ。

もちろんこれだけでは孤児院は成り立たない。

独立採算は難しい。

事情があって働けない子もいる。

賃金の5割が蓄えられて孤児院を出るときに渡される。

2割がお小遣いだ。

孤児院にいられるのは15歳までだ。

16歳の誕生日には出なくてはならない。


いくつかある孤児院の中でここは裕福な商家が国の援助を受けて運営しているものだった。

他にも神殿や社で運営しているもの、貴族が運営しているもの、町や村や国などが運営しているものがある。

ここは待遇等問題がないようだ。

働けない子供にも何か孤児院の中でお手伝いをさせてお小遣いを支給している。

健全経営だな。



いろいろな組合があるが今回は鍛冶組合と作業場を見学する。

ヒカワ公爵夫妻も同行してここでの技術水準を説明してくれた。

大変な所を魔法で解決する傾向が強い。

そのため機械の技術が発展しにくて魔法の使えない技術者が育ちにくいようだ。

鍛冶技術に関して王都はヒカワ村に比べて魔法依存度が高い。

安易に魔法に頼るため技術は落ちている。

それは品質に影響を与えているとヒカワ公爵が小声で教えてくれた。



市場に向かう。

食材・日用品・嗜好品などが並ぶ。

活気がある。


汚い服装の荷物運びの子供がいる。

物乞いもいる。

この市場では荷物運びの子供は鑑札をつけているはずだ。

鑑札をつけていない荷物運びの子供や物乞いはスラムから流れてきているようだ。

スラム対策はうまくいっていないとミオさんが苦しい顔をしている。


食材には海の幸が豊富だ。

1時間ぐらいで港に行けるからだ。

港は交易も盛んなので交易品の盛んに市場で扱われている。


薬の素材も売っている。

ちょっとグロい系も。

あれは何を乾燥したもの?

オットセイかな?

イモリも?

蛇が入れ物に入っているよ。

それから亀?いやスッポンだ。

蛇とスッポンの頭を落として生き血をお酒に混ぜて売っているよ。

台湾を思い出す。

ミオさんとリサさんが嫌な顔をしている。

コンさんとルンさんは平気?

虫の乾燥も売っている。

こちらは婚約者たち全員がダメみたい。

イナゴの甘露煮は美味しいのにね。

でもこれはイナゴではないね。


夕方も近くなってきた。

仕事を終え、市場にくる市民が増えてきている。

賢者がいては営業妨害になるから退散する。

市場は好きだからお忍びでまた来るか。

魔法で変装だ。

魔法の依存にだいぶ毒されているな。



さあ、次は公園で花見だ!


市場は好きです。

その土地でしか見られないものがありますよね。

ヤモリの干物とか。。。。

奥鬼怒のさらに奥でサンショウウオ(もちろん小さいやつ)の干物を見たことがあります。

イモリかな?アカハラでなかったけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ