242、ヒハ国(5)
夏バテ気味で更新が遅くなりそうです。
魔術武術大会前日になっても問題の魔法道具の在りかは不明のままだった。
気配の欠片すらない。
そうなると当日が勝負か。
観客席で使われる可能性は否定できない。
厄介だ。
一方で実王と王族とその従者には私の作った魔法道具を着用させた。
防御の腕輪だ。
外されたり盗まれたりしては不味いのでそこら辺のセキュリティも考慮した。
外せるのは私かミスルだけにしてある。
また私の収納に魔法道具を呼び戻せるようにもしてある。
実王と王族とその従者は味方だとは思うがもしその中に敵対する者がいた場合の対策だ。
国王との問題が解決したらこちらに牙をむいてきたとなったら目も当てられない。
彼らに渡した魔法道具は物理攻撃が軽減でき、魔法攻撃の多くを無効化できる防御特化型のものだ。
さらに装着者に呪いに対する耐性を持たせることができる。
さて、国王の従者を務める魔法剣士だが居所がよくわからない。
城の地下に結界を張り、隠蔽を行って潜んでいるような感じがする。
魔法剣士がどのようなものか鑑定をしたかったのだができなかった。
その魔法剣士の前回の戦い方を訊いたが魔力弾と剣で単純な攻撃らしい。
あまり皆さんが思い出せないのは何故か。
隠蔽か何かが使われているのか。
動きが速かったというのは共通した認識のようだ。
大会の行われる闘技場は初代ヒハ神様が造ったらしい。
観客席は結界で守られるようになっている。
流れ弾の心配はないようだ。
呪いは大丈夫だろうか。
現地にはセルさんの配下がムサシノ王国から陸路で入っている。
彼らには防御系の魔法道具を渡してある。
会場で魔法道具で観客を守ることもやってもらうことになっている。
会場を見たかったが当日の朝までだめらしい。
何か工作がされないか心配だがヒハ神様が監視をしてくれている。
外から見て地下に何かあるのがわかるのだが隠蔽がかかっているようだ。
国王と会談して相手を観察したかったが大会前を理由に拒否された。
当たり前か。
気になることは多いが闘技場でのバトルロイヤルは明日になる。
ところで次の王はどうするか。
勝者が国王になるわけだけど代理を指名することもできる。
賢者の私がわざと負けるわけにもいかないし勝者になってこの制度を利用する予定だ。
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