表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不思議なパン  作者: TKSZ
233/258

233、ソウマ国(2)

他でも同じペンネームで別の作品を書き始めたのでこちらは1日1回の更新にしています。

他で書いている作品のキーワードは「水屋」です。よろしければお読みください。

領都イチゲを出発してソウマ国を目指す。

飛行船は巡航速度で時速200kmを出せるようになっている。

朝7時に出発すれば11時ごろには着く予定だ。

昨日アスカ神様から広域浄化の精霊魔法について教えてもらった。

その時、


「ゾンビを人間に戻すことはできないのでしょうか」

「無理だな。私が知る範囲では」

「浄化をすれば黒くなり崩れて消えてしまうのですよね」

「そうだな。多くの犠牲を出してしまうことを心苦しく思う」


アスカ神様の表情が苦しそうだ。

何か手はないのか。

ゾンビになったのは死んだからではなく呪いによるものだよね。

報告では死んだと言っているけど本当に死んでいるのか。

もしかしたら。


ソウマ国上空に着いてさらに南に100km。

今はそこにゾンビたちがいる。

ソウマ国には通信の魔法道具で直接現地に行くことを伝えた。

南下する事30分。

気配探知と精霊魔法の探索でゾンビがいることが分かった。


探索で一体だけ単独のゾンビがいるのがわかった。

飛行船をクレナイさんとミドリさんに任せ、ミスルとともに地上に転移した。

ゾンビは初老の男のようだ。

鑑定したら「ゾンビ化」になっていた。


「もし失敗したらゴメン」


解呪をかける。

ゾンビの動きが止まった。

鑑定したら「ゾンビ化」が消えていた。

これならいけるか。

この姿を普通に戻すにはどうする。

回復魔法と浄化を同時にかけてみた。

男は倒れた。

近寄ってみると生きている。

鑑定すると人間に戻っている。


「ミスル、この男を連れて騎士団のところへ保護してもらってくれ。私はゾンビになった人間を戻すから騎士団に人間に戻った人たちを保護してもらうように手配してくれ」

「わかりました。タカシ様お気を付けて」


一度に何人も処理したい。

広域解呪ってできるのかな。

そんな時に近くに3体のゾンビが来た。


「広域解呪」


3体のゾンビの動きが止まった。

ここは慎重に。

鑑定をした。

「ゾンビ化」が消えている。

広域で回復魔法と浄化を同時にかけた。

よし、普通の人間に戻っている。

ミスルが騎士団を連れて来た。

3人を保護してもらう。


広域解呪と広域で回復魔法と浄化を行い進む。

前へ前へと。


そして見つけた。

元凶を。

鑑定したら「ゾンビ化の鏡」だった。


「ミスル、皆を退避させて」


後方をミスルに任せて耐呪の防御結界を張って鏡のもとに転移する。

ここでは周囲のゾンビに影響が出る。

鏡を持って1km先の無人の荒野に転移した。

鏡から何かが流れ込んで私を支配しようとする。

しかし押し返そうとすると鏡の抵抗がなくなった。

そして封印箱に鏡を入れた。


ミスルたちのところに戻った。


「賢者様、ご無事で」


騎士団の隊長が駆け寄ってきた。


「元凶は封印しました。残るゾンビを人間に戻しましょう」


範囲を拡げて解呪を行い、回復魔法と浄化。

3つを繰り返しながらゾンビを人間に戻していく。

そして広域の探索でゾンビがいなくなったのを確認したのは夕日で大地が染まる頃だった。



お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ