227、ココ王国(4)
ココ王国の王都ココルに到着した。
外壁の前でシズカ女王陛下自ら待っていただくほどの歓待を受けた。
王城まではパレードが行われた。
王宮でのシズカ女王陛下との会談や歓迎の宴会でも事件の話題は出なかった。
魔動馬車4台の贈呈は王宮でのシズカ女王陛下会談後に行われたがすぐに活用したいということで歓迎の宴会の最中、私たちの護衛が運転を指導していた。
宴会の終わりにシズカ女王陛下に水を向けてみた。
「陛下、先日上空を飛行船で通過させていただきありがとうございました。北部も中部も自然豊か風景を上空から見れて大変に楽しめました。今回の訪問でもまだ行先の決まっていない時間帯がありますが中部などに面白い所はありませんかね」
今回はココ王国についてから相談して視察場所を決めることにしていた。
だからまだ変更が可能な部分も多い。
女王陛下は何かに気が付いたような顔をした。
「それではユミ王女を同行させますので中部の観光地を巡ってみてはいかがでしょうか」
夜、王宮で女王陛下、ユミ王女、リサさん、ミスルそして私が王宮の一室に集まった。
魔法で盗聴を防いである。
「タカシ様はどこまでご存じなのでしょうか」
「貴族の子弟が何人も行方不明になったということだけです」
「そうですか。現在極秘で捜査をしていますが進展がありません」
「そうですか。お手伝いしましょうか」
「お願いできればうれしいのですが」
「わかりました。極秘に調べてみましょう。視察の日程を伸ばすわけにはいきませんから途中で一度領都イチゲに戻るような形になるかもしれませんが」
「わかりました。明日の朝、まずは神殿に行きたいのですが」
「賢者タカシ様は神のお使いですものね。私がご案内いたしましょう」
「お願いします」
チヨダ神様からココ神様に会うようにアドバイスをいただいている。
何か知っているだろうか。
翌朝、神殿を訪れるとココ神様とココル神様がお待ちいただいていた。
「おはようございます。ココ神様、ココル神様」
「よくおいでくださいました。賢者タカシさん。お待ちしておりました。お力をお貸しください」
「何を協力したらよいのでしょう」
「はい、ココ王国中部に異常な結界が発生しており私たちが様子を見えないようになっています。何かしらの魔道具によるもののようなのですが、わかりません。アスカ神様に相談したら、タカシさんにお願いして見ろということです。どうもその魔道具のは魔力を強い子供を周囲に集めて力をつけているようです」
「付喪神のような感じがしますね」
「はい、そのような感じがします」
また神様が相手か。
厄介だな。
それからアスカ神様、こちらに丸投げするなよ!
お読みいただきありがとうございます。




