207、アバシ王国(16)
迷宮へ
ここの地下迷宮は階層によって出現する魔獣や環境が異なる。
魔獣というより魔物と言った方がいいのだが。
魔獣の種類は階層によって1種類から6種類が確認されている。
魔獣は倒せば消滅して魔石とアイテムを残す・・・・・。
今まではそうだった。
最近になって死骸が残るようになっていた。
死体は時間来れば迷宮に吸収されるようだ。
しかしどのような時に死骸が残るのかはわかっていない。
邪神の影響だろうけど。
各階層にはボスがいる。
ボスの部屋があり、倒さなければ次の階層に行けない。
安全地帯というものもある。
各階の階段から降りてきたところにある広場とボスの部屋の先にある小部屋は安全地帯だ。
ボスの部屋の先にある小部屋には入り口横に転移できる転移門がある。
この転移門は脱出専用の物だ。
外からこの転移門で戻ってくることはできない。
1度外に出れば再び地下1階から攻略しなければいけない。
すごくゲーム的な地下迷宮だな。
アバシ神様が作ったものであるのだが。
地下1階は洞窟だ。
ほのかに天井が光っていて薄暗い中にスライムがいる。
身体強化を行い急いで移動する。
できるだけ戦闘は行わない。
フルル王女らがルートを知っているので30分ほどで6kmの道のりを進んだ。
魔石とアイテムのみ回収をした。
死骸は放置だ。
出会った探索者にはすぐに外に出るように国からの通達として命令する。
中には一緒に付いて行こうとする者がいたがそれは許さない。
この命令を無視すると犯罪になることを伝えてやっと追い返した。
まずは1階のボスの部屋だ。
ボス部屋の扉を開いた。
黒い1mぐらいの球形のスライムだ。
スライムキングというらしい。
転がってきた。
押しつぶすつもりか?
フルル王女が一瞬で切り裂いた。
こぶし大の魔石が1個と宝石が2個。
赤いからルビーなのか?
鑑定では宝石としか出ない。
ボス部屋の奥にある扉を開き、小部屋で休憩する。
全員が小部屋に入ると扉が自動的に閉まった。
10分の休憩後に地下2階へ。
地下2階はゴブリンだそうだ。
相変わらず照明付きの洞窟のようだ。
ここも30分ほどで踏破、ボスのゴブリンキングをミスルが倒し3階へ。
3階はコボルトとボスがコボルトキング。
4階はリザードマンとボスがリザードマンキング。
5階はオークとボスがオークキング。
6階はオーガとボスがオーガキング。
7階がミノタウロスとボスがミノタウロスキング。
8階はゾンビとボスがゾンビキング。
9階はレイスとボスはレイスキング。
10階は安全地帯だ。
ただしボスの部屋以外は。
しかし、ボスは全てキングなのですか?
わかりやすくていいけど弱いキングだったよ。
大きいだけという感じだった。
ほとんど誰かが一瞬で殲滅した。
ボスの殲滅と休憩を合わせても各階層45分ぐらいで踏破できた。
時刻は24時になるか。
ここで休むことにした。
食事は途中で携帯固形食を食べたのでそれで良しとした。
この階層には我々以外誰もいないようだ。
今までに14人の探索者と会い、彼らには退避してもらった。
ここには石造りの休憩所がある。
ここに泊まることにした。
順番に警戒のための番を担当することにして就寝した。
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