204、アバシ王国(13)
能力は
「それではお願いしますね」
「「「「お任せください」」」」
今、王城の屋内訓練場に来ている。
王宮に与えられた部屋で自分の能力をいろいろと試したのだが、予想通り少し厄介な状態だ。
ホウとはコンタクトが取れなかった。
アスカ神様とも連絡ができない。
イチゲへの転移は試さないよ。
出てはいけたけど戻れないでは困るからね。
だから魔法がどのくらい使えるのかを試す必要がある。
ミスルも一緒だ。
ただ、私たちの能力は秘密にしておきたい。
そこでクレナイさん、ミドリさん、トウさん、ソウさんの4人に訓練場の周囲を警戒してもらった。
結界を発動して隠蔽も行う。
鑑定や診察はできたが領都イチゲで試した時に比べて能力が下がっているのを感じた。
まずは精霊魔法。
ミスルには少し離れて結界に入ってもらった。
精霊さんたちに呼びかけるが反応がよくないね。
少しは使えるな。
暴走が起こらなかったのはよかった。
一通り試すがやはり領都イチゲの時のようにはいかないなあ。
防御があまり弱くなってなかったのがよかった。
治癒と回復はわからないな。
その点はミスルも同じようだ。
訓練場の中での転移はできた。
その他の魔法も一応はできた。
武術はあまり変わらないようだ。
これは助かるね。
身体強化も大丈夫だね。
自分が創った結界内だからできたのかもしれないが?
その点は疑問があるがいいだろう。
結界のない所で試すのは止めておきたい。
場合によっては結界を作ってそこで魔法を使うか。
『魔法のパン』を一口食べた。
お、体が反応した。
力が少し戻ってきた。
この力は神力の方か。
神力操作を行う。
少しだはあるが力が回復してくるのが感じられた。
ミスルにも『魔法のパン』を一口食べもらい、一緒に1時間ぐらい神力操作を行う。
本調子に近くなってきたかな。
ミスルも調子が戻ってきたといった。
結界を解いて警備をしてくれた4人に礼を言い寝室に向かう。
明日はアバシ神様の治療だ。
解呪もしくは呪いの封印、回復魔法と神力供給、そしてリンクさせての神力操作かな。
診察の時に気が付かなかったけどひとつ試したいこともある。
兎にも角にも体力と魔力と神力を回復するためにも睡眠をとって精神的にも休んだ方がいいよね。
魔力と神力を回復させなくてはならない事態は領都イチゲでは考えられなくていい状態になっていたのにね。
お読みいただきありがとうございます。




