201、アバシ王国(10)
盗賊が
「よし、今だ。忍び込め」
巡回の警備兵の隙をついて5人の男は塀を乗り越えて敷地内に忍び込んだ。
急遽作られた塀とその中の建物。
公爵が飛行船で来て泊っているらしい。
それならお宝もたんまりとあるに違いない。
立派な家があるじゃないか。
こんなのがあるって聞いていなかったがあそこがねらい目だな。
この鍵なら開けるのも簡単だな。
俺らは夜目が効く。
暗闇でもお宝を探せるぜ。
よし、ここの調度品を頂いていくか。
一人を見張りに残して4人で侵入した。
まだ気が付いていないな。
気が付いたら誰であっても消せばいいのさ。
お、これは良さそうだ。
高そうなものを少数もっていった方がいい。
このガラスのコップもいいけど逃げるときに壊れないかな。
袋に入れてすぐにずらかるぞ。
宝石がなかったのは残念だけどな。
おい、外の見張りはどこに行った。
何だこの光は。
「そこまでだな。泥棒の現行犯だ。盗んだものをおいて両手をあげろ!」
「うるさい、相手は一人だやっちまえ」
この若造、丸腰だろ。
俺の魔法で・・・・・
魔法が発動しない。
何だこの縄は。
動けない。
仲間もみんな。
警備兵がやってきた。
何なんだ。
「賢者様、大丈夫ですか」
「ああ、問題ないよ。あの頭は魔法を使えるようだから魔法の能力を1年間無効化しておいたから忘れないうちに無効化の魔法道具をつけておいてよ」
「ありがとうございます。こいつらは捕まえることができなくて困っていた盗賊です」
「そのようだね。あとは任せたよ」
「はい、連行しろ」
賢者?公爵じゃないのか?
◇ ◇ ◇ ◇
ホウから不審者の接近を知らされた。
この辺で住民や領主を困らせている盗賊のようだ。
懸賞金もかかっている。
では捕まえますか。
住民も助かるよね。
現行犯がいいな。
外で警戒して逃げられてしまっては困るね。
警備に連絡して隙を作ってもらった。
住宅を豪華そうにカモフラージュして豪華そうなごみのリサイクル素材から作った調度品を置いてと・・・。
侵入してきたね。
まずは見張りに寝てもらって拘束した。
警備詰め所に入れたよ。
出てきた4人に照明の魔法で光を当てる。
盗賊の頭が魔法を使えないようにした。
神力を使えるようになってその辺りが楽になったな。
ここなら何でもできてしまうようだ。
「そこまでだな。泥棒の現行犯だ。盗んだものをおいて両手をあげろ」
「うるさい、相手は一人だやっちまえ」
丸腰だから勝てると思ったのか?
拘束魔法で全員を拘束したよ。
後は警備兵に任せた。
これでこのあたりは少し平和になるだろう。
さてもうひと眠りだね。
お読みいただきありがとうございます。




