表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不思議なパン  作者: TKSZ
195/258

195、アバシ王国(4)

飛行ルートは

飛行船の調整を行うとともにルートについても考えた。

飛行船の上空通過を認めているのは現在は4か国だけだ。

ムサシノ王国、スルガ王国、カラン国、ココ王国だ。

その他の国々はいまだに検討中だ。

アバシ王国は大使館の方でもおそらく大丈夫だろうということだ。

まだ本国からの正式回答がない。

領都イチゲからアバシ王国に向かう場合、いくつかのルートが考えられる。

まず考えられるのは王都チヨダから街道上空を北上するルートだ。

この場合、ムサシノ王国、ココ王国、シロロ王国と辿ってアバシ王国に入る。

フルル王女らがこの逆をたどってムサシノ王国に来た。

シロロ王国からの飛行船での通過に関する回答はまだ得ていない。

次に考えられるルートはムサシノ王国東部を北上して海に出て北上を続け、途中で西に進路を変えシホ国を通過してアバシ王国に至るルートだ。

シホ国からも飛行船での通過に関する回答はまだ得ていない。


挿絵(By みてみん)


会議室でルートについてフルル王女らに意見を出してもらった。

同行する全員に自由に意見を出してもらう。


「速い速度で移動できるのですよね。それならさっと突っ切ってしまったらどうですか」


なかなか怖いことを言う王女の護衛だな。


「政治的な面を考えるとそれは難しいよね」

「闇夜に乗じて移動すればわからないのでは?」

「魔力等で探知される恐れがある。それから攻撃されて大丈夫なように高度を上げると皆さんは苦しくなりますよ」

「ああ、高い山に登ると息苦しくなるあれですか」

「そうです。魔法で少しは防いでいます。でも高度が高くなれば影響が出るでしょう」

「それで海に出るルートもココ王国を経由しないのですね」

「はい。ココ王国とムサシノ王国の間の南北に延びる山脈は高いですからね。さらにここを吹く風も複雑で少し厄介なのですよ。それとこの周辺にある魔力の異常ポイントは避けたいと思います」


高度は4000mぐらいに上げれば地上からの攻撃も届かないだろう。

私なら16000mぐらいまで攻撃できるが。

山脈にある魔力異常ポイントは局所的に魔力が強かったり弱かったりする場所だ。

大丈夫だとは思うが安全のために今回は避けるようにする。

話し合っているところにルルさんが来た。


「各国も自分の国に来るわけではないのに飛行船の通過するだけというのはお断りみたいよ。アバシ王国、ノウビ王国、エチ国、サト王国は通過だけでも大丈夫ということだけど、それ以外は自分の国に来てくれるのなら飛行船で入ってきてもよいという回答だったわ」

「今回はアバシ王国に行くということで迷宮で利益を上げているアバシ王国を羨んでいる国がありますからね」

「ということで隣接国を通過して飛行船でアバシ王国に入るのは不可能だね」

「そうなると一度隣接国を訪問するとかですか?」

「時間がもったいないよ。ちょっと神様とも話した結果、あまり悠長にできなくなったよ」

「それは・・・・・秘密なのですよね」

「詳しい事情に関しては今はちょっと待っていて欲しい」

「わかりました。ではどうしたら?」

「あ、魔獣領域・・・」

「そう、それだよ」

「はあ、だから全員に相談したのですね」

「そうだよ」

「西から行くのですか?東から行くのですか?ご存知だと思いますがアバシ王国の北の川は黒竜大河、周辺に黒竜が住むための名付けられたのですよ。魔獣領域との境が川の方がいいということで国境になっていますが、アバシ王国もシホ王国も黒竜大河の周辺には人が住んでいません。距離が長くても西側の方がいいと思います」

「いや、東側の方がいいだろう。境界がはっきりわかっていないところを飛ぶと領空侵犯の疑いがかけられる。それに知られていないがヒロサ王国に北側にはかなり大きな範囲をもつ竜のテリトリーがある」


結局ルートはムサシノ王国内を東に進み、ムサシノ王国東部を北上。

ムサシノ王国北東部の町にムララに1泊。

翌日、海上を通って黒竜大河の北側20kmの辺りを西へ向かい、対岸がアバシ王国になったところで南西に向かい王都アバリへ行くことにした。

ムララ町には着陸のための空き地を提供してもらう。

そこに収納に入っている家を設置して泊まることにした。

王女を安全に泊めることを考えると町の宿では不安だという回答が町の領主の子爵からあったからだ。

代官屋敷も提案はされたがこちらで臨時で設置することを伝えた。

王都アバリにも着陸のための空き地を提供してもらうことで確認が終わった。

沖合の海上を通過するということでヒハ国とシホ国には連絡を入れた。

まあ、沖合20kmではあるが。

シホ国には黒竜大河の北を通過することも伝えた。


では対黒竜装備を考えるか。

お読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ