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不思議なパン  作者: TKSZ
183/258

183、スルガ王国訪問(19)

カタクラ領領都アギ

国境都市オダで昼食はよかった。

海の幸に加えて地元の牧場から供給される乳製品や練り物。

それらを使った食事は舌を満足させてくれた。

そして、


「これは」

「温泉卵です」


温泉卵まである。

デザートも果物を使ったものでよかったよ。

ゆっくりと懇談をしながら昼のひと時を楽しんだ。


さて出発だ。

コンさんは私たちの馬車に乗った。

ここからカタクラ領領都アギへは魔動馬車で2時間半の予定である。

海沿いに行き北上するルートと北東方向へまっすぐアギを目指すルートがあるが今回は後者を選んでいる。

こちらのルートは起伏が少し多いので速度が少し遅くなるがその分走行距離は短くなる。

都市間の魔動AGTを敷設した場合はトンネルが多くなりそうだ。

途中には湯治向きの温泉地があったり大きなお寺があったりと景色を楽しませてくれた。

休憩時に茹でた落花生がだされたよ。

塩味がいい塩梅だ。

田園風景の中を走ると高い外壁に囲まれたカタクラ領領都アギにたどり着いた。


アギの町に来るのは2回目だが緑の豊かで清潔な街だというのを今回も感じる。

少し時間があるので工房を見学させてもらった。

前回はただ訪れただけだったからね。

町中の様子もほとんど見ることができなった。

ここの工房は様々な分野のものがあるがとくに食品加工の分野のものが多い。

研究施設が充実した工房が多いというのも特徴だ。

新しい加工食品の開発が盛んなのだという。

とくに携帯用保存食の分野が研究対象として人気があるようだ。

ネックが包装だという。

湿気を通さない包装資材を探しているらしい。

今度、樹脂製の袋を提供しようかな。


アギの領主の屋敷には前回来た時から私の部屋が用意されている。

だから転移でも来るのは簡単だ。

部屋で少し休憩してから夕食になった。

今回のここでのメニューは豆腐料理と川魚料理だ。

川魚にはアユやドジョウやナマズが使われている。

味付けもいい。

豆腐料理では豆腐田楽が美味しかった。

この甘辛い味噌がいいね。


「美味しい水で美味しい豆腐が生産されているのだよ。この豆腐を作っている工房はなかなか優秀なんだよ」


食事が終わってカタクラ公爵に魔動馬車3両を贈った。

コンさんが乗ってきた魔動馬車とその護衛の魔動馬車だ。

乗っていた護衛は明日2両の魔動馬車が迎えに来ることになっている。

このサプライズにカタクラ公爵夫妻も喜んでくれた。

乗り心地はいいだけでなく速度も速いからね。


夕食後はゆっくりとみんなで懇談をして過ごした。

カタクラ公爵とは博物学に関する話が多くなってしまう。

近くの山に面白い地層があるから近いうちに見に行こうと誘われたよ。

行ける余裕が欲しいなあ。


夜、ホウから報告をもらった。

エチ国の方は特に変わったことがないようだ。


明日は領都イチゲに帰着する予定だ。


お読みいただきありがとうございます。

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