181、スルガ王国訪問(17)
事後処理は大変だよね
「ではうまくいったのですね」
「これからが大変だとは思いますが」
「そうでしょうね」
スルガ大国に戻ってすぐにスプ国王に状況を報告した。
今朝の承認を受けて直ちに今朝、使節団が贈られた魔動馬車を使ってエチ国の王都へ向かった。
護衛は私を護衛してきた魔動馬車2両だ。
カラン国に入ってたタケハヤ領軍の馬車2両が護衛の交代のために南下、無事に護衛を引き継いだとの連絡が入っている。
間もなく護衛も戻ってくる予定だ。
スルガ国軍の馬車6両も自国民の安否確認等のために使節団を追っている。
ココ王国の使節団はムサシノ王国の王都チヨダでタケハヤ領軍が派遣した魔動馬車に乗り換え、街道を西に向かっているという報告が入っている。
流石に魔動馬車も夜間は速度を抑えなくてはならないがそれでも明日の朝にはエチ国に入れそうだ。
ムサシノ王国・カラン国・スルガ王国・ココ王国のエチ国にある大使館はレジスタンス蜂起と同時に事前の打ち合わせ通りムサシノ王国が懇意にしている貴族の領地の迎賓館に避難していたが、王城の解放とともに王都に戻り業務を再開している。
なおこの貴族もムサシノ王国が革命臨時政府を承認した段階で革命臨時政府の傘下に入っている。
でも今回は魔動馬車が大変に役に立った。
戦車的な使い方はしないが輸送において大活躍だ。
スプ国王からの要請だ魔動馬車10両をスルガ王国に売却することになった。
カラン国からも同じ要請があり、魔動馬車6両をカラン国に売却する。
この売却はムサシノ王国の方にも了承を取ってある。
王都周辺の視察はできなかったが、王都シミには屋敷がある。
いつでも転移で訪れることができる。
エチ国の一件が片付いたら訪れることになると思っている。
夕食も終え、懇談後にムサシノ王国の王宮へと転移した。
今回のエチ国の件の報告と協議のためだ。
国王だけではなく宰相や三公爵らも同席している。
「ではエチ国は立憲君主制になると思うのか」
「はい。ユカリ代表との話の中ではそのようになりそうですね」
「裁判はどうなりそうかな」
「国王が一派の行ったことはかなり酷く犠牲者も多いため裁判が行われるまでに時間がかかりそうです。簡単に死刑にして終わらせるのではなく終身刑で長く苦しむことによって罪を償わせる方がよいという方向で理解してもらっていますが、被害者の家族や民衆がどれだけ容認できるか考えると難しいですね」
「今こちらで入手している情報でもそうなるであろうな」
「明日からまた馬車で移動になりますが時間を見て転移で様子を見てきます」
「そういえばミヤビ王女も同行するのだったな」
「はい、そうなります。国王陛下は御存じだったのですよね」
「神様の意向だからな、ははははは」
疲れた。
スルガ王国の屋敷に転移して休むとしよう。
明日はシミを出発して夕方にはスルガ王国東部の主要都市ミマに到着だな。
は休憩と昼食会を含めて8時間か。
シミの屋敷に戻る前に領都イチゲに寄り、収納に予備の新しい魔動馬車を3両収納した。
2両はスルガ王国への売却用、1両はスルガ王国王都シミにあるムサシノ王国大使館用だ。
大使館用は私が使わせてもらいことも多くなりそうだ。
お読みいただきありがとうございます。