177、スルガ王国訪問(13)
王都シミの視察で
昼食では麦とろご飯と桜エビのかき揚げを楽しんで午後は王都シミを視察する。
エチ国の動向が気になるがそちらに行く余裕はなかった。
ミヤビ王女も同行している。
彼女からスルガ王国について色々なことを教えてもらった。
ワサビやお茶やミカンやシイタケなど農産物についてのこと説明してくれた。
工夫がどのよう行われているかということも詳しく話してくれた。
魔石や金や銀をはじめとする鉱山資源も多い。
豊かな海の幸。
そして山の幸。
それを使った様々な加工食品も作られている。
魔法道具などの開発の研究も活発だそうだ。
ミヤビ王女は知識も豊富だと感じた。
今まで見ていて、もっと大人しいのかと思ったが国王陛下がいなくなると活発になってきた。
「兄はお淑やかにとうるさいのです」
「活発なのもいいと思いますよ」
「本当ですか。嬉しいです」
活発な美人さんもいいよね。
まだ、婚約すると決めていないぞ!
でも笑顔がいいな。
リサさんやセルさんとも和やかに交流をしている。
国王陛下が言っていたが内政に関する知識も豊富だ。
実際に彼女が提案した施策もかなりあるらしい。
これならイチゲでの活躍が期待できるかな。
学校や工房などの視察の後に歓迎の祝宴があるので早めに屋敷に戻った。
少しだけカラン国へ行ってくるか。
カラン国王都ニラキに転移する。
ケルン王子が待っていたよ。
エチ国の方は膠着状態のようだ。
北西部の基地の800人がレジスタンスに合流して王国軍700人が基地に籠城した状態になっているようだ。
取り囲んでいるのはレジスタンスの1000人だ。
カラン国側からの捕虜の返還はまだ先になりそうだとのこと。
費用もないようだ。
必要経費はもらわないと困るよね。
レジスタンスを指揮する本来の王家の血筋を持つ人物が会談を望んでいるということだ。
時間的には夜しか無理だよね。
エチ神様に相談して方がいいのかなと思って自室で一人になったら、エチ神様とアスカ神様がおいでになられたよ。
「ぜひ相談にのってアドバイスを与えてもらいたい」
「わかりました。では国境の砦の私の部屋でよいでしょうか」
「それがよいだろう」
カラン国のケルン王子に連絡して22時から会談ということになった。
さて、スルガ王国の歓迎の祝宴だ。
食事は美味しいが挨拶は大変だね。
ダンスはリサさんとミヤビ王女のお相手をさせていただいた。
ダンスはやはり苦手だな。
20時には祝宴も終わり屋敷で休むことになった。
エチ国のレジスタンスとの会談がどのようなものになるのかはわからないが様々なことを想定して用意しよう。
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