表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
不思議なパン  作者: TKSZ
176/258

176、スルガ王国訪問(12)

婚約者が増えるのか?

昨日はカラン国やムサシノ王国王都やらと忙しく往来した。

さらに心許無くなった『魔法のパン』を作りに地球に戻ったら材料がなくて大急ぎで24時までやっているスーパーへ車を飛ばしたよ。

地球で車を運転するのは久しぶりだった。

無事材料を買い揃えてはホームベーカリーを動かした。

スルガ王国に戻ったのは23時50分。

今朝は5時に起きて地球と往復して『魔法のパン』を回収して『魔法のケーキ』をセットした。

7時にはもう一往復して『魔法のケーキ』を回収した。


「寝不足だー」

「タカシさん。大丈夫?」

「材料の在庫確認を怠ったのはまずかったよ」

「そうね。こちらでも作れればいいのにね」

「電気も供給できる目途もついたけど、こちらでもできるのかな?」

「どうなのかしら。ところで今回のことを反省して材料は少し多めに用意しておいた方がいいわよね。タカシさんが地球に帰るのは早朝や深夜が多いのだから」

「そうだね」

「そうだ。事務所に買ってきておいてもらいましょう。セルさん、手配をお願いできる」

「はい、わかりました」

「ではタカシさん今日も頑張りましょう」

「了解」


今日の予定は・・・・・。

歓迎式典。

スプ国王陛下との会談。

昼食会。

午後は王都視察。

夕食は歓迎の祝宴。


合間にエチ国の状況を確認しなくてはいけないな。

歓迎式典前に状況確認を行ったが昨日と変わらずというところだ。

壁新聞の反響がすごいことには変わりがない。

エチ国も諦め始めたようだ。

処置なしだものね。

内容を読んでもらいたい民衆が1本目を抜いているけどね。


歓迎式典では名誉爵の叙爵と屋敷の贈呈、返礼として魔動馬車をスルガ国へ贈った。

この魔動馬車は安全性に重視したものでカラン国にも同じものを贈ってきた。


続いてスプ国王との会談だ。

様々な技術や知識の提供の要請とともにAGTをニラキからシミまで延長できないかという話もあった。

これは前向きに検討する予定だ。

同時に他のルートも検討していることも伝えた。

おそらくニラキルートが先になるだろうが、カタクラ領を通る南周りも考えている。


「ところでカラン国でも話があったかもしれませんが、賢者タカシ様は神様方の考える『世界の王』ついてどのようなお考えを持っていますか?」

「正直わかりません」

「でしょうね。伝承であると同時に我々神様の加護を持つ国王は神様より申し付けられていることです。『賢者を世界の王にして世界の心をまとめよ』と。王位を譲ればいいのですかと御聞きしたところそれがいいのかそうでないかはよく考えた方がいいとも言われました。状況によって変わるということのようです。そこで私どもとしては賢者様と婚姻関係を持った方がいいと考えました。カラン国でもカレン王女との婚姻の提案があったのではありませんか?」

「いいえ、そんな話はありませんでした」

「そうですか。カレン王女は今は領都イチゲの領主館にお住まいですしね。それでスルガ王国でも私の妹ミヤビが賢者タカシ様のもとへ嫁ぐことを希望しています」

「いや、ミヤビ王女本人の意思というものも尊重しなくては」

「本人も強く希望していますよ。強制ではありません」

「私にはもう婚約者が4人いますが」

「はい、婚約者の皆さんやムサシノ国王陛下や三公爵の皆さんもご存知です。おそらくココ王国からも同じような提案があると思いますよ」

「そうなのですか」

「ええ、ただ二人の王女がどちらが婚約者になるか揉めているようです。このままでは二人ともということになりそうだとシズカ女王が言っておりました」

「はあ」

「急な事で驚かれていると思いますので、まずはすぐ婚約とせずにミヤビには領都イチゲでルル内政官のお手伝いをさせてみてください。お役に立ちますよ」


結局、ミヤビ王女は一緒に領都イチゲに行くことになった。

リサさんたちに伝えたらもうわかっているという顔をしていた。

知らなかったのは私だけだったようだ。

セルさんに「世の中そのようなものですよ」と慰められた。

そうなのか?

お読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ