175、スルガ王国訪問(11)
エチ国のレジスタンスが蜂起した。
スルガ王国王都シミに到着後すぐに夕食会が行われた。
海の幸が活かした料理が振る舞われた。
練り物や揚げ物も美味しい。
今日は長い移動だったということで夕食会を終えると、すぐに王宮に隣接する屋敷に案内された。
名誉爵ということでスルガ王国王都シミに与えられた屋敷だ。
ここでの拠点となる。
ここからの転移とここへの転移はスプ国王陛下から許可されている。
少し寛いだ後にカラン国の国境の砦に転移した。
エチ国の侵略が行われた例の国境だ。
ここで状況の報告を受け、エチ国内の探索も行った。
エチ国内では各地で小競り合いが起きているようだ。
レジスタンスは手薄になっていたカラン国のこの砦に近い基地を占拠したようだ。
先日の侵略で出兵してきた基地だ。
昨日の戦闘でほとんどの兵が出兵して残るは100人程度のところにレジスタンス500人が攻め込み、戦闘が行われることなくレジスタンスのものになったようだ。
その勢いにエチ国の関所と砦もレジスタンスに降伏し、その支配下になったようだ。
現在の王族に反抗している貴族や軍の一部も集まってきており、レジスタンスの勢力は1500人程度になっているようだ。
カラン国側にもレジスタンスから使者が派遣されてきてカラン国には危害を加えることはないことを宣言したということだ。
カラン国もレジスタンスに危害を加えないと伝えた。
これでレジスタンスは後方の安全を確保できたわけだ。
一方、エチ国側は北西部に1500人、王都に1800人の軍がいるが必ずしも一枚岩ではない。
とくに北西部の軍のうち半分以上は王族やその取り巻きによって左遷のような形で王都から離れた地域に押しやられた部隊だ。
間もなく北西部で活動しているレジスタンス側に合流するのではないかということだ。
合流すれば北西部に1000人規模のレジスタンス勢力ができるだろう。
これで人数的には拮抗してきた。
様子見の貴族とその配下の軍も2000人程度の勢力のようだが。
カラン国で捕虜になっているエチ国軍は現在約8400人。
このうち徴兵で従軍しているものは5200人いた。
この5200人のうち、この間の戦闘で略奪等の犯罪にかかわった者は800人。
それ以外で徴兵で参加した兵4400人はレジスタンスが認めれば必要経費をもらって武装解除をして送り返してもいいかな。
カラン国王都ニラキに転移してレジスタンスに対する対応も含めて国王陛下らと協議する。
レジスタンスから何か新たな提案があればすぐに検討だ。
この間に捕虜にした者の取り調べも行ったがエチ国の王族へ忠誠はあまり高くないようだ。
明日の朝にはレジスタンスの蜂起を壁新聞で知らせることにした。
レジスタンス側も望んでいるようだ。
裏面には王族やその取り巻きによる非道な行いも掲示して欲しいということなのでそれも入れた。
この壁新聞の種も6000個を用意してホウに託した。
さて明日はどうなることやら。
これからムサシノ王国王宮にも報告に向かうよ。
また、忙しくなったよ。
お読みいただきありがとうございます。