168、スルガ王国訪問(4)
疑惑は
ココ王国の商人の娘さんを乗せ、馬車は西へと急いだ。
商人の娘さんはハタルさんで18歳だそうだ。
商人さんは主に薬草を扱っているようだ。
その伝手もあった娘さんの母親の特殊な薬をムサシノ王国の王都で手に入れることができたとのことだ。
街道沿いの休憩所に立ち寄った時にタカオ町に転移をしてこの話の裏を取るように要請した。
もう1点、現場にいたカラン国の商人の情報を得るように要請した。
疑いたくはないが馬に毒が使われていることと薬草を扱っている商人というのが気になる。
休憩時間を短くしたり速度を上げたことによってツキ町には1時間20分遅れで
到着した。
ここでも休憩を短くして出発する。
私はツキ神様の社にリサさんとセルさんを伴なっていくことにした。
商人の娘さんと護衛には魔動馬車で待ってもらった。
すぐに捜査にあたって衛士と連絡を取るとカラン国の商人の行方が分からないようだ。
商人の娘さんの母親がいる親戚というのも薬関係の商人だという。
セルさんに配下への指示を出して母親の状況や商人の周囲で起きているトラブルについて調べてもらう。
カラン国の商人の行方も追ってもらう。
また現場にいた配下からの詳細な報告を要請した。
正直、嫌な予感がする。
こちらにも予定があるのに困ったもんだ。
しかしタケハヤ領内での事件はしっかりこちらで解決したい。
タカオ町に救援要請を持って行ったときカラン国商人の記録からカラン国商人のイサ町の関所での入国記録も調べておくように要請した。
イサ町が近づいてきたところで休憩をしているところで情報が入ってきた。
まずハタルさんは商人のなくなった前妻の娘だということが判った。
さらにコウにいる母親は病気にはなっていないこと。
コウの親戚とは言うのが母親の実家でカラン国の商人はその配下であるということ。
さらにコウの親戚はエチ国の商人と繋がりがありカラン国の商人にもエチ国出身者いることなどがわかった。
事故の状況だがセルさんの配下は実際の馬が暴れ始めるところを見ていなかった。
しかし、御者の証言からカラン国の商人の馬車とすれ違った直後に馬が暴れ始めたようだ。
さてなかなか厄介だ。
ハタルさんが親戚に行けば身が危険だ。
しかし証拠が弱い。
その時、まもなくカラン国商人が確保できそうだと連絡があった。
少し時間を稼げればよいか。
イサ町に着いたところでコウ子爵と関所に連絡を入れた。
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