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不思議なパン  作者: TKSZ
166/258

166、スルガ王国訪問(2)

陰謀はあるのか?

スルガ王国へ持っていく物の準備やらAGTの関係の書類業務やら不在中の魔石の確保と忙しく過ごした出発前日の午後、執務室には私以外にリサさんとセルさんそして私たちが乗る馬車の2人の運転手がいる。


「それではエチ国には特に動きがないというわけですね」

「はい、今のところは。また道中に関しても問題はありません」


護衛の乗る魔動馬車の運転手は領軍の中から出しているが私たちの魔動馬車の運転手はセルさん直属の配下だ。

セルさんにはナリタ公爵領で培った力と能力を発揮してもらっている。

情報収集や特殊業務や要人警護関係だ。

今回の道中もすでにセルさんの配下の部隊によって密かに警戒してもらっている。

また、カラン国内、エチ国内、スルガ国内の様子も調べてもらっている。

これにはムサシノ王国の諜報部門も協力してくれている。

まあ、私にはホウや精霊さんたちもおり、さらに自分の周囲把握能力の向上しているので問題がないとは思うが警戒しているに越したことはない。

魔法道具のほうでも周囲把握をした状況が表示できるものを作ったのだが、公開はこの世界が混乱するため秘匿してある。

私が自分の能力で使っているならよいが誰でも使える魔法道具はこの世界のパワーバランス上好ましくないということだ。

この魔法道具は婚約者とセルさんとルルさんのみ存在を知っており所持している。


報告の内容ではやはり警戒するべき場所は山道でタカオ町からツキ町の間が一番心配だということだ。

次いで王都ニラキから南下する街道を進むときだろうとのことだ。


武器も相手を簡単に拘束するものを護衛や特殊部隊に持たせてあるが、街道で土砂崩れを起こされた時が一番厄介かな。

そして、谷にかかる橋を落とされる可能性もあるな。

対策は準備してある。

野営のために自分の収納に高いは防御能力を持つ家が入っている。

魔動馬車5台と40人が入ることができる家だ。

外見上は家だが要塞ともいえるものだ。

敷地があれば問題なく使える。

魔動馬車自体もキャンピングカー的な要素を持ち、防御機能も持っている。

外見だはわからないが装甲車というところか。


少しぐらいの足止めなら対処できる。

土木関係の魔法道具も収納に入っている。

仮設だけなら精霊さんたちに任せれば問題ないと思っているのだが。

直し始めたらしっかり完全に修復することになりそうだな。


食料も十分に収納に入っている。

最悪なら今回の人数なら転移で移動できる。

黒の地下迷宮での訓練の結果なのか今は80人程度なら一緒に転移可能だ。

これは内緒だ。

こんなことができたら戦争になったらすごい戦力になってしまうよ。

奇襲攻撃が思いのままだよね。

今でさえ規格外なのに。


ここ1月ほどでタケハヤ公爵領の街道は轍ができにくいように舗装も工夫している。

まだまだ根本的な改善はできてはいないが、街道も通りやすくなったと好評だ。

崖崩れの危険性があるところは優先的に落石防止などの工事もやってきた。

公爵領内は大丈夫だが、その先が心配だ。

エチ国が何かやってくるのはこの機会だと思うのにエチ国の動向が掴めないのが釈然としない。

諜報部門が弛んでいるというわけではない。

ホウたちも掴んでいない。


不安はあるが出発当日の朝を迎えた。



お読みいただきありがとうございます。

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