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不思議なパン  作者: TKSZ
164/258

164、迷宮での訓練(3)

精神修業は座禅かな?

怪我をした翌日からは朝の訓練を行うようにした。

剣の素振りと体術だ。

体術では相手からの攻撃を躱す練習、相手に捕まらないようにする練習だ。

相手は交代で務めてくれている。

感謝だ。

お陰で3日後には黒の地下迷宮のアンデッドに普通の剣で楽に対応できるようになってきた。

ここの迷宮にはゴブリンやオーガというような人型の魔物もいた。

人型の魔物を殺すには抵抗があったが、それも克服できた。

魔法や身体強化を使わない状態で相手の速さに慣れ、それに対する盾や剣での防御も問題がないようになってきた。

相手の動きを見てその攻撃の強さを瞬時に判断して、躱したり受け流すことが普通にできるようになってきた。


今日は地下迷宮の6階層で3体のサイクロプスと対戦している。

サイクロプスは一つ目の巨人だ。

この巨人は魔法を放ってくる。

そして3体が連携をとってくる。

魔法は封印しているので魔法での防御もできない。

魔法とは別物の気によって対抗する。

気を剣にのせることによってサイクロプスの放つ魔法を切り裂くことができた。

相手の攻撃に対して躱すだけでなく魔法を使わずに対処できるようになったことは大きい。

そして一気に近づき1体のサイクロプスの首を落とす。

そしてその1体の陰に隠れて次のサイクロプスに近づき、胴を両断した。

最後の1体も袈裟懸けに切り裂くことができた。

普通の剣が気によって高速振動する魔剣のような切れ味を持った。


「よくなってきたな。複数の相手にも的確に対応できているな。これなら大丈夫だろう」


武神ツルギ様からも評価されるようになってきた。


「あとは精神的な修行を行いたいところだがそちらも忙しいだろう。スルガ王国やココ王国にも行かなくてはならないだろ?朝の修業は継続するとして迷宮での訓練は一区切りということにしよう」

「ありがとうございます」


領主館に戻り温泉で寛いだ。

温泉で身体をほぐした後、居間に移った。

誰もいない。

みんなそれぞれの仕事に取り組んでいる。

少し時間が早かったので領都内の様子を見るために変装して出かける。

領都内は活気があるが、同時に平穏でもある。

この平穏に惹かれて多くの平民がここに移住してくれている。

私を信頼してやってきてくれている。

そのことに応えて住民を周囲の仲間とともに守っていかなければいけない。

領都の平穏を維持したい。

そのように改めて思えた。

公園に行き、精霊さんたちと交流しながら森の中で寛ぐ。

もうすぐ夏が来る。

今もいい季節だ。

風が心地よい。

この平穏を守っていきたい。

これから何があるかわからないが常に冷静な対応をしていけるようになりたい。


お読みいただきありがとうございます。

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