139、魔獣の洞窟(2)
赤の洞窟へ
「おかえりなさい」
領主館の執務室に顔を出すとリサさんとセルさんが仕事してくれていた。
ルルさんは役所の方へ戻ったようだ。
「1時間弱ようだけど、成果はどうだったの?」
「鶏卵大の黒魔石が15個、ソフトボール大の青魔石が19個、こぶしの2倍の大きさの青魔石が10個だよ」
「そうすると標準サイズで換算ですると黒魔石45個分、青魔石500個分というところかしら」
「そうだ、『魔獣ホイホイ』を仕掛けたから黒魔石は1日200個ぐらいは青の洞窟の周辺で確保できそうだよ」
「しかし『魔獣ホイホイ』なんて全く規格外よね」
「ということで次は赤いプレートで移動して見るよ」
「気をつけてね」
「了解」
では行ってみますか。
ついてすぐに魔獣が現れると困るので長剣を出しておいた。
って!
いきなり2m先に狼が2頭。
横に動く。
あちらも驚いているようだったけど、すぐにこちらへ迫ってきた。
2頭同時に。
狼の横の回り、剣で2頭の首を一度に切る。
本当にすごいね、超高速振動は!
きれいに切れたよ。
さて、狼の死体は収納に入れた。
他の個体が血の臭いで来ると困る。
近くにはいないようだけど。
さて周囲を改めて見たよ。
後ろに森林があるね。
ここは森林から出た所か。
で、今いるところは広場になっている。
長径30mぐらい短径20mぐらいの楕円形か。
そして、森林の反対側には小高い丘があり、広場から緩やかに2mぐらい上った斜面に洞窟の入り口がある。
入り口付近に赤い魔石が見える。
近づいて1個採取した。
剣で突いて採取できたがこれは鶴嘴が欲しいな。
入り口付近の魔石は鶏卵大。
鑑定をした。
火の魔石。
火属性の魔法を150%ぐらい強めることができるようだ。
予想通りだ。
鶴嘴がないので鉱山魔法の鉱石採掘で鶏卵大の魔石を10個採掘する。
同じく鉱山魔法の照明で中を照らしてみる。
5mぐらい入ったところで体長3mぐらいの猪の魔獣が現れた。
6頭だ。
よしこれは剣で。
近づいてくる猪を剣で体の中心を切る。
消えて、魔石になった。
やはり赤い魔石だ。
赤魔石だな。
さらに迫ってきた猪に躱し、横から一突き。
これも赤魔石になった。
残り4頭も倒し、計6個の赤魔石が得れた。
大きさはソフトボール2個分ぐらいかな。
この周辺の壁の魔石はこぶし大だ。
これも10個採掘した。
さて、広場に戻るか。
後方に気を付けながら広場に。
広場の中心付近に魔獣除けの魔道具が付いた塀で囲んだ小屋とその横には『魔獣ホイホイ』。
『魔獣ホイホイ』に入り口は森の方に向けた。
狼の死体を放り込む。
狼の魔石は鶏卵1.7個分ぐらいの大きさがあった。
ここでの成果は黒魔石鶏卵1.7倍サイズ2個、赤魔石大きさはソフトボール倍サイズ6個、こぶし大10個、鶏卵大10個。
標準サイズ換算で黒魔石10個分、赤魔石330個分か。
『魔獣ホイホイ』稼働させた。
ここの森林も広くて魔獣も多いね。
魔石と素材を回収して赤の洞窟の小屋から領主館へと戻ったよ。
さあ、昼食だ。
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