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不思議なパン  作者: TKSZ
129/258

129、領都イチゲ開都式(4)

勤務形態変更

地球での勤務の日。

職場に行くと今から本社の方に行くと言われた。

リサさんとともにセルさんの運転する車で都心に向かう。

電車でもよかったのだけどね。

本社にたどり着くと会長室に通された。

会長は当然リサさんのお父さん。

あちらの世界アスカではナリタ公爵だ。

隣には社長を務めるセルさんのお父さんと人事部長のセルさんのお兄さんがいる。

二人に地球で会うのは初めてかな?

職場では初めてだけど小さい時に会ったことはあるかな。

アスカでは3回会っているのだが。


「さて、ここにいるメンバーはいろいろ知られても心配がないメンバーだ。盗聴や盗撮を防止する機能を部屋に付けてある。隆司君、今日は君の勤務形態について話し合うために来てもらったよ。もうすでに破格の待遇だというのはわかってもらっていると思う。特殊な内容が多いということでこうなっている。これからも例のごみのような特殊な仕事の依頼はあると思う。しかし、アルからの仕事が増えてきているよね。私もあちらの方の事ではいろいろお願いしなくてはならない。そう意味ではアルを責められないのだが君がパンクされても困る。こちらとあちらを両立させて欲しい。そこで君たちの勤務形態を変えることにした。早い話が自宅勤務をできるようにしたよ」

「それは素晴らしいことですね。助かります」

「うん、今まではほとんどこちらの機器をあちらには運べなかったけど、君に運んでもらえたおかげでネットワーク構築の実験に成功した。あちらでもこちらと同じパソコン等を使ってネットワークも構築できる。だからあちらでもこちらの仕事ができる。もちろんこちらの自宅でもね。こちらの自宅で例のパンを作っている少しの時間にも一仕事できるようになったわけだ」

「わかりました。ありがとうございます」

「当然こちらで仕事をしてもらう時や出張もあるけどこれであちらも進む事にになると思うよ。まずは31日だろうけどね」

「はい、がんばります」

「ではそこにある機器を運んでいってくれ。設置はセルさんがわかっている。それから書類を確認して勤務形態変更の契約をしてもらいたい」

「はい」


人事部長が自ら契約の内容を説明してくれた。

月当たりの勤務時間、どのようなことをしている時が勤務状態か、月当たり勤務時間を超えた場合の手当て、不足した時の有給休暇の使い方など。

新しい雇用形態の契約を終わり、機器とその取説と勤務に関するのマニュアルを受け取り、車で戻る。

リサさんとセルさんも同じような勤務形態になった。

機器はリサタカプロジェクト事業部の事務所からアスカに運んでほしいと言われた。

あちらの方が周りに気が付かれないようだ。

本社の周辺には最近五月蠅い連中がいるといっていた。

そうなのか?


リサタカプロジェクト事業部の事務所から機器を持って領主館に転移した。

機器をセルさんに設置してもらい使い始める。

快調だ。

電気は魔力を変換しているとのことだ。

リサさんの部屋にも設置した。

少し前からセルさんにも部屋を用意してあるのでセルさんの機器もそちらに設置した。

地球の方では普通にパソコンでインターネット経由で仕事はできる。

1分単位の時間の細切れ勤務ができるのでリサタカプロジェクト事業部の事務所で10分・20分という勤務も可能だ。

さて、設置された機器を使って急ぎの書類に関する仕事を行った。

こういう書類仕事は毎日のように短時間でもやっておいた方がいいよね。

毎日朝晩やるかな。

リサさんに頑張り過ぎないようにと忠告されたよ。

書類仕事の終了後の都市間魔動AGTの車両を検討することにしよう。







お読みいただきありがとうございます。

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