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不思議なパン  作者: TKSZ
125/258

125、カラン国(20)

お家騒動の事後

カラン国のお家騒動とエチ国の侵略も速やかに終了した。

新たなエチ国からの侵略もない。

国境は北と南の基地からの増援も得て警戒を強めている。

これからエチ国への賠償交渉や捕虜の問題などもあるが、これら事案はカラン国に任せることにするよ。

お手伝いすることはあるだろうが、一度ムサシノ王国に戻り報告を行うことにした。


「カレンさん、残らなくよろしいのですか?」

「ええ、大丈夫よ。それよりイチゲには妹や母たちもおりますから。ねえ兄さま」

「そうだな、タカシ様、妹たちをよろしくお願いします」

「わかりました、ではカレンさんもイチゲに帰りましょう」

「賢者タカシ様、今回はありがとうございます。早めのこちらを片付けてゆっくりとお話をさせていただきたいと思います」

「わかりました。国王陛下も無理をしないでください」

「はい、こちらが落ち着くまで王妃たちもイチゲの屋敷に滞在すると思いますがよろしくお願いします」

「かしこまりました」


フラン国王陛下やケルン王子と別れて魔動馬車で王都ニラキを後にする。

もちろんリサさんとセルさんとカレンさんも一緒だ。

交易都市コウでムサシノ王国軍とともに救護活動にあたっていたミオさんと合流、5人でイサ町へ戻る。

王都ニラキからここまで30分でたどり着いた。

クレン司令官に魔動馬車は任せる。

ムサシノ王国軍とタケハヤ公爵領軍は交易都市コウとイサ町で逃げてきた兵や住民の救護と帰還の手伝いを継続する。

もしエチ国が再侵略を行った時にはカラン国を後方支援することにもなっている。

リサさんとセルさんとカレンさんとミオさんの4人を伴ってツキ町に転移する。

ちょうどムサシノ王国軍が到着するところだった。

状況を説明して半分はイサ町の王国軍に合流、半分はタケハヤ公爵領都イチゲへ向かうということになった。

イサ町の王国軍の基地ではこの部隊全員を収容するのが困難だよ。

イチゲなら領軍基地に余裕があり、魔動馬車を使えばすぐにイサ町に駆け付けることができるからね。

帰ったら魔動馬車を増産だ。

イチゲの近くにも王国軍基地を造る計画があるよ。


一度領都イチゲの領主館に転移した簡単に説明を行う。

カラン国の二人の王妃も安心したようだね。

さらに一人で王都の王宮に転移する。

国王陛下に報告だ。

優先事項だね。

すぐに国王陛下と会うことになった。

宰相と三公爵も一緒だ。


「賢者タカシ様、ご苦労様。無事に終わったようだな」

「はい、カラン国内の賊とエチ国軍は掃討しました。エチ国から侵入しようとする新たな兵はいないようです」

「しかしこれからカラン国とエチ国との交渉も難航しそうだな」

「はい。ですから私もニラキにたびたび行った方がよいでしょう」

「忙しいのに申し訳ないが、そうしてくれるか」


昨日からの経緯を詳しく説明した。

国王陛下らからいくつかの質問を受けたよ。

魔動馬車のことについては交通ルールの事も含めて後日相談することになった。



領都イチゲに転移で戻った。

もうすぐ16日の昼になる。

昼食終えてから魔動馬車でタカオ町にカラン国第二王女と第三王子を送る。

学校をあまり休まない方がいい。

護衛たちも一緒だ。

私が自ら運転しているのを見て護衛と従者が恐縮していたよ。

気にしないでね。

領都に帰ると眠くなってきた。

深夜まで働いたからね。


夕食まで寝かせてもらうことにしよう。




お読みいただきありがとうございます。

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