124、カラン国(19)
残虐シーンがあります。
ご注意ください。
まずは王宮の広間に。
ここには200人余の香辛料攻撃で戦闘ができなくなっている兵が寝かされていた。
まだ痛むの?
浄化をすればある程度回復するのに5人ぐらいずつに網をかけてもらう。
そして浄化。
そして転移。
はい、どんどんと行きましょう。
あと500人弱。
ガガたちは復活しているね。
上かと回復魔法を使ったか。
玉座の間に兵や従者100人といるか。
進んでいくと横の部屋に隠れていた部屋から飛び出してきた兵が・・・・
網にかかる。
わかっているからね。
王宮にいてそのまま使われている使用人は保護した。
エチ国軍の兵は次から次へと牢屋に送られていく。
いろいろな所にいるね。
客間で爆睡していたエチ国軍の貴族も牢屋へ。
このように騒ぎになっていても爆睡?
誰も起こしてくれなかったのか。
カラン国軍は王城の隅から隅までエチ国軍の兵士を掃討していく。
残るは玉座の間とその入り口だね。
入り口に30名の部隊がいるね。
このくらいなら拘束魔法で一挙に拘束。
はい、網で捕らえて。
入り口の警備がいなくなった。
「それでは扉を開けましょう」
ケルン王子が慎重に玉座の間の扉を開けようとしたとき。
「危ない」
ケルン王子を制して、障壁を張った。
扉が吹き飛ばされたよ。
魔法攻撃だね。
また、あの魔術師か。
続いて一人の大男が大斧を振り回して突進してきた。
こちらはケルン王子が剣で突進を止める。
だけど押されているな。
押し寄せる兵はカレンさんの指揮でカラン国軍の兵が受け止めたは網で牢屋に送り込んでいく。
私は魔術師を警戒する。
準備しようとする攻撃魔法を無効化していく。
大斧の男はケルン王子とその側近によって何とか無力化したようだ。
流石に双方とも怪我をしているな。
大斧の男に網がかけられたのを確認してから治癒を施してた。
大斧の男も牢屋に転移させた。
玉座の間にいた100人余りのうち残るはガガと第三王妃とエチ国の魔術師とクク元男爵のみ。
玉座の間もすっきりしたね。
さて魔術師が邪魔だな。
先程から攻撃魔法を用意するたびに無効化してはいるがどうやって捕らえるか。
簡単に魔法無効化の拘束具をつけてくれないだろうしね。
あ、こいつ無詠唱に見せかけて小さく詠唱をしているのだよね。
では喉荒れ促進の香辛料を口の中に。
息継ぎをした今だ。
お、咽ている。
さて、暴れないようにツボを刺激して麻痺させて、魔法無効化の拘束具もつけてと。
この魔術師剣の腕もいいみたいだ。
鑑定で判ったよ。
では網で牢屋に送ってください。
あ、クク元男爵が剣を振り回してきた。
でもこの太刀筋じゃあね。
伸縮警棒でいなして小手だ。
剣を落とした。
こちらも網で牢屋に送ってね。
「ケルン、カレン。貴方たち自分の兄弟を捕らえる気なの」
第三王妃が喚いている。
「そのムサシノ王国のネズミに踊らされて」
私はネズミ扱いですか?
「エチ国にいいように使われているのは誰かな。ガガはエチ国の王族の血は引いてはいるがカラン国の王族の血は引いてはいないだろ」
第三王妃が青くなった。
ガガも驚いている。
「ということは?」
ケルン王子が尋ねてきた。
「そうです。私の鑑定では先程の魔術師、母親が前国王の妹のようですが彼がガガの父親ですよ。ガガにはそれがわからなくする隠蔽がかけられていますがね。今、解除します。カレンさん鑑定は使えますね」
「はい、たしかに父の子ではありません。だから王位継承の球が全く反応しなかったですね」
王位継承の球は王の血筋の者が触ると僅かに反応する。
ガガには反応しなかった。
「嘘だ、賢者を名乗るこいつが変な魔法を使ったに違いない」
「まだ言うのか。カラン神様、自らで裁断を下されるのですか?」
私の横の空間が黄金に光ってカラン神様がニラキ神様を従えて出現した。
黄金に光らせなくても出て来れるのにね。
『演出よ、演出』
あ、そうですね、了解ですアスカ神様。
で、2柱の神様は空中ですか。
「私がカラン神である。私が加護を与えた王を騙し、この国を乗っ取ろうとしたことは許されぬ。カラン国王フラン、こちらへ」
今度は緑に光ったよ。
フラン国王陛下の出現だ。
「俺は知らなかったんだ」
ガガが喚いている。
出自は知らなかったかもしれないが・・・・
「先ほどの話を聞いていたであろう。この女狐の罪状を。そして育ての親であるフラン、お主を殺そうとした馬鹿息子の罪を」
「は、気が付きませんでしたのは私の不徳がなしたこと、申し訳ありません」
第三王妃はエチ国前国王の姉がカラン国の貴族に嫁いで生まれた娘だ。
あの魔術師や現エチ国王の従妹という関係だ。
従妹を訪ねてくるという名目でカラン国を訪ねて来ていた魔術師と不倫をしていたわけだよ。
ががは緑の球を奪おうとして育ての親である国王を切り付けて重傷を負わせ、放置したのだ。
そしてエチ国軍による侵略の手引き。
彼らは十分に反逆罪だ。
「では私がこの二名に神罰を下すがよいな」
「御意」
あ、神罰をやっちゃうの。
この神罰は殺さないよ。
生きながら長い年月をかけて苦しむことになる。
残酷過ぎて言葉にできないけど。
言えないなあ、他人には見えない魔物に毎日2回、体を食われながら生き延び再生するなんて。
あ、言っちゃった。
その魔物は私には見えるんだよね。
死んだほうが楽だろうなあ。
地獄という感じだね。
第三王妃とガガが黒い霧に包まれた。
手の指が一本噛み切られるように消えた。
そしてまた1本。
二人は怯え絶叫する。
「牢の入れてよろしいでしょうか」
カラン神様に尋ねた。
「好きにせい。後は任せたぞ。ああ、私らにもお供えを頼むぞイチゲの拝殿でよいからな」
カラン神様とニラキ神様が消えた。
二体の像を置いて。
これを拝殿に祀れっということか。
さて、この状況皆さんにはきついよね。
何人かの兵が青くなっている。
すでに手首まで食われえているよ。
この後、2時間かけて徐々に手足が食われ、耳、鼻、目が食われたところで魔物の食事タイムはお終い。
もちろん激痛があるけど気絶もできない。
彼らは目を食われるまでは魔物が見えている。
そして2時間後に再生するらしい。
午前8時からと午後2時からだ。
二人の食事は7時、12時、18時に用意するか。
神様が食べさせなくても生きていると言っていたけどね。
魔物は100種類が日替わりで出現するという。
あ、兵士がリバースした。
さあ、急いで牢屋に送るか。
魔物も一緒に行ってくれるよね。
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