114、カラン国(9)
王位継承の球の秘密が?
えーと。
まずは自分の収納に入っている赤い球を詳しく鑑定することにした。
今まで鑑定していなかったよ。
ただの宝石か何かと思っていた。
やはり「カラン国王位継承の球」と鑑定された。
そして、「王位い継承の球と認識し、今、受領した」というコメントが表示されてきたよ。
さらに、鑑定結果が「カラン国王位継承の赤球(タカシ所有)」に変化しているよ。
鑑定中に変化するんだ!
だけどこれって、まさか。
自分自身を鑑定してみる。
やはり「カラン国王位継承候補」が付いているよ。
隠蔽はかけられているが。
カラン国王位継承は王族の血をひくものだけじゃないのか?
また、「賢者の例外」っていうやつか?
後で神様の尋ねなくてはいけないな。
気を取り直して改めてカレンさんの持つ青い球を詳しく鑑定してみよう。
うあん、「カラン国王位継承の青球(カレン所有)」だ。
「この球を国王から渡されたときに何か言われました」
「小さい時だからしっかり覚えてないのだけど、お前が持つべきものだからこれを肌身離さず持ちなさい。だけど時が来たら他の者に渡すことがあるかもしれないよっていう感じに言われたと思うわ。だからこうやって袋に入れて首のかけているのよ」
胸元から首にかけられている袋を出して見せてくれた。
態々胸元を開けて見せなくていいよ!
「えーと、その時カレンさんは何か言いましたか」
「たしか・・・・・謹んでお受けいたしますだったかな」
うん、受領しているね。
王位継承の球であることもどこかで伝えられているのだろう。
カレンさんへの説明は後だね。
ちょっと複雑になりそうだ。
それより時間がない、急ごう。
さて、まずは緑の球だ。
この距離での鑑定はどこまでできるかな。
詳しい鑑定を・・・・・
でたよ。
「カラン国王位継承の緑球(カラン国国王フルン所有)」
フルンってカレンさんの御父上だったよね。
ガガのものになっていないな。
よし大丈夫だ。
ガガの鑑定もここからできるかな。
できるだけ詳しく。
カラン神の加護はなし。
祝福もないね。
あ、これはこれだからか。
これならガガのものにはならないな。
そして王妃の横にいる男は・・・・
ああそうか、王妃の従妹のエチ国の王族ね。
魔術師か。
少し強いか。
だけど、緑の球も奪い返さなくてはいけないな。
ここでやらないとまずいね。
座敷牢をよく調べたら魔法無効化の魔道具がある。
どうも私には効果がないようだけど。
ニラキ神様にも効果がないね。
では作戦変更だ。
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