110、カラン国(5)
カラン国の王女、王子たち
タカオ町のミオさんの屋敷に転移した。
ここには私の部屋もあるからね。
ただちにカラン国の第三王子と第二王女を呼んでもらった。
二人に会うのは彼らの入学式以来だな。
忙しかったからなかなかタカオ町を訪れることができないな。
何時でも移動できるように準備していたようだ。
今年の春からタカオ町の学校に在籍している第三王子と第二王女を連れて領都イチゲの領主館に戻る。
護衛には別で移動してもらった。
領都イチゲの領主館では王子と王女たちがお互いの無事を喜んでいる。
お兄さんは無事だったわけではなかったけどね。
さて彼らに状況を説明した。
すでに聞いていたようだが父親の容態や母親の状況には心を痛めている。
とくに第四王女にはきついよね。
王族である以上これには耐えなくてはならないというのは可哀そうだね。
カレン王女は祖小名第四王女に、
「大丈夫、賢者様が助けてくれるから心配ないわ」
って。
カレンさんそんなに持ち上げても何も出ませんよ。
ちょっと恥ずかしくなるね。
あ、こちらを見てきている第四王女の目がキラキラしてきたよ。
期待されているね。
これはキラキラ攻撃ですね。
あ、さらに第二王女、第三王女も・・・・
え、第三王子も?
期待に応えなくてはならない雰囲気ですよ。
「大丈夫、助け出すよ。安心して」
ああ、安請け合いしたけど本当に大丈夫かな。
心配になってきたよ。
カラン神様はまだ国王陛下は存命だと言っている。
うん、間に合うとね。
またフラグを立ててって。
あれ、リサさんいつの間に王都から?
で、フラグって。
「あの子たち事件が終わったらあなたにべったりよ。きっとお嫁さんになるんだと言い出すわよ」
そうなの?
小学生だよ。
あの年代だと憧れるのかな?
「そうね、お嫁さんがどんどん増えそうね」
「本人に自覚がないのが困ったところだわ」
「私たちも苦労しそうよわ」
あれ婚約者の皆さん?
それ酷い言われようでは?
それよりも急いで救出作戦だ。
王子や王女に色々と聞かなくてはならないことがあるよ。
お読みいただきありがとうございます。




