暗い空間で
…ここは…どこだ…?
俺は…誰だ…?
薄暗く…先さえ見えない空間…そこに俺は立っている。
きっと学生服を着ているのだろう。俺は動きにくい服で周りを見渡した。
とりあえず、ここから出ないと…なんか胸騒ぎがする…
俺は立ち上がった…が方向感覚さえ掴めない。
前…右…左…後ろ…
どこを見ても永遠と続きそうな…そんな暗闇で充たされている。
しかし、いつまでもここにいるわけにはいかないし…こっちへいこう…
こうして俺は暗闇の中を進んでいった。
・
・
・
「はぁ…はぁ…」
長い長い距離を歩いたが、いっこうに何も見えてこない。
「どうなってる…はぁ…んだ…はぁ…」
口から溢れてしまう。
ピシッ…
俺は音の方へと向く…
振り向いた先には黒を染める、白いヒビが入っていた。
しかし、そこから感じたのは安堵でも安心でもない。
焦り…なぜそう思ったのかは知らない…
俺は本能の従うまま、ヒビが入った方向と逆の方へと走る。
逃げないと…!あれに呑み込まれてはいけない…
ピシッ…ピシッ…
その場所から俺は逃げて…逃げて…逃げまくった。
・
・
・
「はぁはぁはぁ…ゴホッ…はぁはぁ…ケホッ…」
どれだけ走っただろうか…今では白いヒビはここからでは見えなくなっていた。
なんでこんな目にあうんだ…
自分が何故、このような状況に陥ったのか、記憶を探る
しかし、そんな情報どころか、自分が何者で、どこから来たのか…ほとんどの事が思い出せない。
そして…恐怖を感じるようになった。
俺はこのまま…死んでゆくのか…?俺は一生ここにいるのか…?あの白いヒビへ引きずり込まれるとどうなるだろうか?
ピシッ…
「ッ!」
ゾッと背筋が凍る…
後ろを振り返ると…ヒビがすぐそこまで来ていた…
なんで…!なんでだ!あれだけ逃げまくったのに…!なんでここにあるんだ…!
疲れた身体を必死に動かし…俺は走る。
・
・
・
「はぁはぁ…ガッ…ケフッ…はぁ…ゴホッ…」
もう…走れない…もう…動けない…
どうすればいい…?次にあのヒビが来たら…逃げられない…
ピシッ…
そ…んな…
真後ろにヒビは出来ていた…
だめ…だ…もう…
ピシッ…ピシッ…ピシッ…
バリッ…ベリベリッ!
白いヒビが目の前に拡がる…
白い…白い空間に…取り込まれる…
その瞬間、自分はヒビの中へと落ちたのに気づいた
「うぁぁぁぁああああ!!」
・
・
・
・
・
・
・
・
こ…こは?
どこだ…?
真っ白い空間の中に俺は立っていた…
その前に俺は…誰だ…?
ピシッ…
俺は後ろを向く…
黒いヒビが出来ていた…




