外伝三 王と魂
誤字があったので修正しました。
あの日、初めて全てが夢だったらいいのにと思った。
彼女が死んでしまってからかなりの年月が経つ。
アヴァロンでは死者は命日を起点に前後1週間は魂が帰ってくると言われているが、これは魂による。
全部の魂が必ず帰ってくるわけではない。
彼女が死んでから毎年、彼女の墓石に行くが一度も彼女の魂はこなかった。
死に目にも会えていないのに、死んでからも会えない。
こんな悲しいことがあるのか。
箱庭の管理をしている中で感じた異変。そうそうに解決したいが、彼女の帰還予定と重なる。どうにかならないかと考えていると、最近巷で噂になっているモルガンの存在に気付いた。モルガンに頼んでみよう、モルガンなら引き受けて解決してくれそうだ。そう思いモルガンの元へ向かった。
なんとか引き受けてもらい、彼女の墓石へ向かう。
霧が特段濃いエリアに墓石があり、霧を掻き分けながら墓石へ向かった。
が、やはり今年も彼女はいなかった。
来たくないのか、それとも来れないのか
何もわからないから、ただ待つしかない。
『ティターニア……君は今何を思っているのだろうか…何も話さなくていい。ただ一目君に会いたい…』
彼女は来ていないが、墓石に話しかけずにはいられなかった。ポツポツ独り言のように呟くと、マーリンの伝書鳩が飛んできた。
『マーリンの伝書鳩だ。早いな。いったん向かうとしよう』
そして箱庭に戻り、モルガンの魂の一部なるものからの助言を受ける。
「ヴィヴィアンがもしかしたら、お前の探し人かもしれない」
私は彼女がいなくなってから探している人がいる。
それは
”彼女を殺した犯人”
だ。
犯人を見つけ出し、この無念を晴らそうと考えている。
だが、犯人は見つかることはなかった。
アヴァロンの王である私を欺くことは難しい。
だから怪しいやつはとことん調べた。
だが、犯人は見つからない。
手がかりすら掴めていないのだ。
しかし、ルフェの言葉を思いだす。
ヴィヴィアンは確かにアヴァロンにいないから調べる対象外だった。だが、なぜやつはいつからブリテンの湖にいるのだ?なぜ湖から出られないのだ?なぜ騎士を育てているのだ?
疑問しか浮かばない。そうなると調べたい気持ちが抑えられない。
考え事をしながら再び彼女の墓石に戻った。
『ティターニア…ルフェの言うことが事実かはわからない。が、調べる余地がありそうだ。もし、やつが君を殺したんだったら、私はやつを八つ裂きにし地獄に送ってやるよ。だから待ってて。君の無念は必ず私が晴らすから。そうしたら、会いにきてくれ。そうしてくれると私は嬉しい』
墓石に話しかけ終わると、オングスは箱庭に戻った。その目には復讐に燃える炎が宿っていた。




