28/41
●2024年3月
2024年3月3日(日)
ひな祭り。雫さんと一緒にちらし寿司を作って食べた。
彼女の手際の良さに感心しながら、楽しい午後を過ごした。
「葵さんは料理が上手になりましたね」と褒められて嬉しかった。
「雫さんに教えてもらったおかげです」
最近は料理だけでなく、いろいろなことを一緒にするようになった。掃除、洗濯、買い物。まるで同居しているカップルのようだ。
その思いが頭をよぎった瞬間、顔が熱くなった。
「どうしました?」と雫さんが心配そうに聞いた。
「いえ、なんでもありません」
でも本当は違う。私は彼女のことを単なる友人以上に思っている。でもその気持ちを伝える勇気がない。
夕方、一緒に近所を散歩した。桜のつぼみが膨らんできている。もうすぐ春だ。
「今年も一緒にお花見ができますね」と彼女が言った。
「楽しみです。去年より素敵な春になりそうです」
「どうしてですか?」
「なんとなく、です」
本当はもっと深い理由がある。でもまだ言葉にできない。




