月並み
二日酔いが酷くて吐いた
汚れた手を公園の水道で流す
知らぬ間に痛めていた足首
引きずった後が惨めに見えた
大切なことは未だに言えずじまい
迎えに行ったのはまだ夜だった
上り始める朝日
なぜか懐かしさを感じた
面と向かって伝えられない
チラシの裏に隠した恋文
滲む文字は汚いけれど
何を言われてもあなたならば構わないよ
泥を被った花
親愛を牢屋に閉じ込める
言い出せずにいたから
少しずつ枯れていった
変わることがない日々
意味をなすことがないまま
今生の別れだね
見透かすように見つめるあなたの目