奈落に光り堕ちて。
黒く塗りつぶされた夜の底
語りかけることさえ許されず
ひとり眠りについた場所
私の姿をかたどって
地上に瞬く星たちは
呼吸を止めても流れ落ち
赤く燃えては生まれ変わる
何処か分からず初めてを
ぬくもりに咲く花園は
最初に触れた自身の身体
震えるほどに落ちる雫
見上げたいつかの黒い底
想い散らばり千切れて別れ
誰彼いつか私か似通う
地に落ちて死に 果てても未だ 知らぬその先 転がる先へ
赤く流れた蜘蛛の糸
臍の緒 螺旋 渦巻いて
めぐる目ひらく 眩暈にひらく
星の呼吸に いつかの私に
誰彼ぞ求め 黄昏いつか 黒い底
闇夜は昇り ふたたび輝く 私がそこへ
未だ知らない 貴方を知る
ちりぬるそわか
しりぬるそわか