チュートリアル2
途中でデータが消えて軽く殺意が沸いたわ
「勇者様、いまステータスから長剣を保持しているか確認し、装備してください。」
「ああ。」
(ステータス)
ステータス、と念じると新たな項目追加されていた。
new装備
多分これだろう。
装備と書かれた場所を開くと中には”見習いの長剣”が存在した
この見習いの長剣を装備すれば良いのか
見習いの長剣を選択すると、俺の手が淡い光が一瞬包まれた。そして光がやむと徐々に重量が増し、しばらくすると一定の重量に落ち着いた
(すごい業物だ)
そう、今手にしている剣は業物だった。
あの人に崩壊流以外にも、幾つかの知識を教わった。その一つが目の使い方だ。
ただ見るだけでなく、その本質を見抜く力。
だからこそ
(これが見習いの長剣?)
この業物の剣ですら見習いの長剣
いや、まだそうとは限らない。何かの間違えの可能性はある。
これってスキルと同じで詳細を見れるのか?
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見習いの長剣;
耐久∞/∞
筋力+2
速さ+1
スキルなし
備考:レベル1でしか装備出来ない装備。
称号:最弱の長剣
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出た。
……弱いのかな? 耐久が無限って強くないの? 一概に最弱って言えなくない?
まあ説明で最弱って書かれてあるから最弱なのだろう
「装備出来たようですね。では、勇者様。目の前のスライムを倒し、レベルが上げれば始まりの試練終了です」
そう少年が言った瞬間、目の前に青いジェル状の何かが現れた。
その何かがスライムと理解すると、スライムは青いジェル状の何かを震わせ、俺がいることを認知したようだった
(可愛い。まあ気持ち悪いよりはましか)
いや、そんな事ないか。
気持ち悪い方が躊躇いなく殺せる
例えゲームであっても、そこには意思を持った生き物。
だが、殺さない限りは何も進まない……と、取り敢えず軽く攻撃してみるか。そう、突く様な感覚で
思ったが吉。俺の気が変わる前に攻撃を開始した
(柔ら……)
「ハッ」
スライムに剣が触れた事すら気づかぬ内に刺し続けた。そして中心にある綺麗な石に一瞬の抵抗のあと、スライムは光の粒子となり消えた
『キュ』
(は)
あまりにも唐突で実感がわかない。俺は確かに剣に注視を向けていたはずだ。だがスライムは豆腐すら凌駕するほど柔らかい。
やってしまったことは仕方ない。
(ただ、ただ言わせて欲しい。悲鳴? までかわいいのか。)
かわいい=最強。
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「倒したぞ、これでチュートリアル? が終わったよな」
「いえ、終わってません。稀にですが、一度ではレベルが上がらない勇者様が。では2体目のスライムを倒してください。レベルを2に上げることで終了となります」
再び俺の前に現れたのは、青いジェルの様な見た目でかわいいスライムが現れた。
まあ、またかわいいスライムが見れるから良いかな……稀と言っていたからな
俺にまたこれを倒せと?
舐めてるのか、そんなの………いけるに決まってる
さっき倒した感じ、全くと言っていいほどに罪悪感は感じなかった。多分悲鳴? が可愛かったのと血や死体が残らないのが功をなしたのだろう
俺は先程の様とは違い長剣の柄を握り。獲物を振るい斬る。
『キュ』
前回あったスライムの中心にある綺麗な石から抵抗を感じる事はない。
(また、かわいい悲鳴? うん、2回目になるとなんだか癖になるそう)
スライムを斬ったあと、光の粒子となり消えた
あれ
光の粒子が俺の所に集まってたような……
(身体に以上は無いから、特段気にすることでは無いか)
「レベルが上がった、のか」
「勇者様、レベルは上がってません。現在の勇者様のレベルは1でございます。レベルを2に上げることで終了となります。」
「は」
おかしい、と思いつつも俺は3匹目のスライムを斬り殺した。
『キュ』
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レベルアップ。1→2
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名前:ケイン レベル2
職業:未定
生命 :1
筋力 :60
防御 :0
魔法攻撃 :0
魔法防御 :0
速さ :38
運 :1
〈スキル〉
剣術1/熟練度
〈ユニークスキル〉
英雄の道/レベル1
〈称号〉
ユニークスキルの保有者
英雄
SP:0→10
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ユニークスキル【レベル1】発動
効果:レベル2→1
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名前:ケイン レベル1
職業:未定
生命 :1
筋力 :60
防御 :0
魔法攻撃 :0
魔法防御 :0
速さ :38
運 :1
〈スキル〉
剣術1/熟練度
〈ユニークスキル〉
英雄の道/レベル1
〈称号〉
ユニークスキルの保有者
英雄
SP:10→0
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ユニークスキル【レベル1】により、EX蓄積が発動します
(0/1000)→(1/1000)
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このゲームって面白いのだろうか?
いや、3回で1なら。単純に30000回スライムを斬り殺せば良いだけだ