ケインの覚醒
『オ゛オ゛オ゛ォ゛ォ゛ォ゛ーーーー』
右足を斬り落としさらに、尻尾での攻撃が飛んできた
「崩壊流〈漆の大刀“神速”〉」
(ッグ、なんて力だ。それ、なら)
「崩壊流〈肆の大刀“世壊”〉」
「崩壊流〈伍の大刀“朧月”〉」
「崩壊流〈陸の大刀“始祖ノ型”〉」
一つ一つの威力が足りないなら数で補えばいい。だが、神の失敗作の前では塵に等しい。
超越者とは理を外れているからそう呼ばれる。いまケインの常識では、剣を宙に浮かすことは愚か力の無限性など、これらがそもそも存在しない。
もはやここはゲームであってゲームと見なしていない中途半端な世界。現実でどれほど鍛えてもいつか限界がやってくる。だが、ここはどうだ。木の枝のように、能力を限界まで上げればまた一つと強くできる能力が増える。
それぞれ元を辿ればたった一つの力一点を上げている。果たしてここに限界はあるだろうか。もちろん人によっては最大限界値が違う、そうだとしても無限に近い可能性の力を秘めている。
そして、それらを様々な方面で極めた者が超越者。
破壊者は、その圧倒的なまでの破壊を。
神の失敗作は、その圧倒的なまでの消滅を。
ならば、どうすれば奴らの力に対抗できるか。常識を捨て、常識に囚われないこと。そして、力への欲望を枯らさないこと。
覚悟はできている。あとはそれを実行できるかどうかだ
神の失敗作の漆黒と似て異なり、深淵を覗かせる剣が現れた。
(これは…ッ)
その剣から溢れ出る力の底が見えない。この剣こそが超越者と見なされるために必要な物部一つであり、超越者を超越者と足らしめる力の一部。
ケインは仮だが超越者の称号を持っている。それにより、その力への渇望との連鎖を起こし、本来の力を発揮させた
軽く剣振るってみた。
ッドン
それは今までのどの攻撃よりも攻撃然としており。そこには深淵を見せる斬撃のオーラが通った。
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スキル:オーラ(深淵)を獲得しました。
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これを使えば、誰であろうとただでは済まない。たとえそれが超越者であっても。
それでも油断ならないのが超越者という存在だ。破壊者は、私の攻撃など効かないと言わんばかりに、口から禍々しい闇を纏った負のエネルギー体、ブレスを放った
(当たるとまずい……だが)
「崩壊流〈捌の大刀“百花繚乱”〉」
引くことなく、更に前へと突き進んで行く。そして、先程と同じ胴体へ向かい、斬りつける
その攻撃はまるで、様々な花が咲乱れる如く美しく、それでいて深淵のを纏った恐ろしい攻撃だった
ドゴーン
“百花繚乱”を出し終わった頃に、破壊者のブレスを放ち終えた。
力と力のぶつかり合いで起こる暴風それぞれの技をもって生まれた余波は、まさに厄災そのもの。
本来なら、ケインが深淵を持っていようと埋めようがないその力の差を業で補い均衡を保っていた。
「崩壊流〈漆の大刀“神速”〉」
上から下に振り下ろす。
『オ゛オ゛オ゛ォ゛ォ゛ォ゛ーーーー』
その斬撃をまともに受けたからだろう。そこには、威圧。そして、悲鳴のように聞こえた。
「崩壊流〈弐の大刀“消滅〉”」
落下の勢いを利用し、破壊者の腕もろとも踵落とした
普通の剣なら折れるだろう。だが
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見習いの長剣(深淵);
耐久∞/∞
筋力+2::+20000
速さ+1::+10000
備考:レベル1でしか装備出来ない装備。
入手条件:チュートリアルで◆■?¥jq
称号:最弱の長剣
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耐久は無限だ、そしてここはゲームの世界。スライムの中にいた頃に、たまたま分かった事だが、私の任意で剣を出し入れ可能だった
つまり
(こい)
一瞬手元が光。長剣が右腕に現れた
「崩壊流〈漆の大刀“神速”〉」
腕を伝って、上に登りつつ、崩壊流最速の業“神速”で斬る
「崩壊流〈陸の大刀“始祖ノ型”〉」
『キョ゛エ゛ク゛ガ゛ガ゛ガ゛』
それはケインが思っている以上の威力は発揮し、破壊者の首を斬り落とした。
このまま倒せたらどんなにいいだろうか。
斬り落としたはずの首が再生し、完全に下に戻った。
マリア・カナテさんがそうそう見逃すはずがありませんね………
個人的にマリア・カナテさんを書いている内に好きなったので、内容の変更があるかも……がんばれマリア・カナテさん。ケインなんなに負けるな。ぶっ殺せ
っと、私情が入りすぎてはだめですね……そもそもいまのケインは不死身であり、精神のぶっ壊れた化け物ですから……そんなやつをマリア・カナテさんに近づけものか!
私が許さんぞ。