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人を見かけで判断してはいけません

「アマミちゃん?余り人前で魔女っていっちゃ駄目だよ?あのおじさんは冗談半分で受け取ってくれたけど人によっては捕まえに来るよ?」

「どうしてですか!本当のことなんです!嘘は良くないんです!」

「ま、うーん…そうなんだけど。」


 こりゃ駄目だな。どういう風に立ち回りしても魔女って言うつもりだぞこの子。しょうがない、見かけが幼い点と魅了効果込みで魔女じゃないアピールさせまくることにする。さっきの依頼主の商人みたいに可愛い魔術師の女の子が自称魔女しているとでも言えばどうとにでもなるでしょ。え、またやけくそ止めろって?だってもう面倒くさいんだもん!


「さてと…今やってもらっていることは見てわかる通り倉庫にある荷物を馬車…荷馬車だな…に詰め込むことだ。俺らの商会はここのすぐ横だから直接荷物を荷馬車に突っ込んでもらっている。出来れば荷馬車以外もと考えたんだが…知っての通りドワーフは山ん中にいるし、荷物の量も考えるとこれが一番効率が良くてな。でだが…君は良しとして嬢ちゃんは荷物を運べるか?結構重いんだが…取り分け魔術師というとそれ程力もないだろう?」

「お兄ちゃん!今蝶々さんが通ったんです!追いかけるんです!」


 あー、また勝手に行って…もうどうしようもないね!


「お…?っておい?!」

「すいません。後で叱っておきます。」


 僕的に伝えるのは良しとして叱るのは相手のやる気を破壊するだけなので猛反対である。だから、叱ると行っておくけどちょっとお話するだけで終わらす予定。大体、あそこまで自由人だと文句言ったって逆に意味ないでしょ。


「僕は暫く荷物の搬入を手伝います。後、あの子には僕の手伝いをしてもらうという形でよいですか?軽いものならあの子でも運べると思いますし…あの子あれでも回復魔法得意ですから。」

「…分かった。見たところ兄妹か何かだろう?妹の事は兄が一番良くわかるだろう。ただ、くれぐれも他の冒険者の迷惑にはならないように頼むな。」

「分かりました。」


 と言うことで、荷物の搬入を手伝います。アマミちゃんは蝶々を追っかけていたので、そそくさ捕まえて連行しました。アマミちゃんが


「何するんですか!蝶々さんがいなくなっちゃうんです!」


 とクレームが来たので、


「肩車してあげるからこっち来て?」


 と言えば、


「肩車なんです!身長が伸びるんです!最強になれるんです!」


 という良くわからない理論ぶっぱなしてきたけど、と言うわけで肩車して連行しました。個人的だけどアマミちゃんの側に蝶々来すぎじゃない?


「さてと、アマミちゃん?おろすよ。で、この荷物を馬車に持っていくわけだけど…多くね?」

「ジャングルジムなんです!遊ぶんです!」


 商品の山はジャングルジムじゃないよ!ほら、乗らない!


「うーん。おそらくまだ冒険者が全員集まっていないのかな?それとも商人の方が全員集まっていないのかな。とにかくこの量を荷馬車に入れるなんてこの人数じゃこれだけで1日終わっちゃうよ。と言うより荷馬車の量も足りなくない?」


 予測としては荷馬車も商人とかが持ってきてくれる可能性もある。とにかくちょっとずつ詰め込んで今の荷馬車が満帆になったら次の馬車が来るまで待機かな。


「うーん!重いんです!引っ張れないんです!」


 アマミちゃん?その体型で箱5個をいきなり持とうとするのは無茶があるよ!その量アマミちゃんより質量多そうだよ!


「おらどけガキ!」

「痛いんです!」


 ちょっと、どうして手を出すの!


「お兄ちゃん!叩かれたんです!酷いんです!」

「すいません?手を出した理由がわからないんですが?」

「はぁ?見りゃ分かるだろ。邪魔だったから退けただけだ。」

「それでも手を出す理由がわかりません。」

「あ?こっちは忙しいんだよ!第一お前らはどう見ても新米だろ。第一お前らその体型でどうやってこれだけのもの運ぶんだっての。大人しく指加えて先輩が仕事してるの見てろよ。」


 はあ?!じゃあ、やらないよ!勝手にやればいいじゃん。商人に文句言われたら、あんたに仕事やるなって言われたからやらなかったって言っておくわ。と言うか言いに行くわ。


「ムー!お兄ちゃんを侮辱したんです!だったら私が全部運んじゃうんです!おじさんは何もしなかったってチクるんです!」

「は?全部運ぶ?馬鹿か?さっき何も運べなかっ…うん?荷物どこ行った?」


 うん?あれ、さっきまで山のようにあった荷物が何もなくなっているんだけど?唯一あるのは、さっきからやけにアマミちゃんに絡んでくるおじさんが持っている箱だけである。


「あ、ご免なさいなんです!おじさんは私より沢山持てるみたいなんです!だったら持つんです!持てるものなら持ってみるんです!」


 おじさんの持っている箱の上にもう一個箱が乗っかった。と思ったらまた乗っかった。と思ったらまた乗っかった、で乗っかっていく。


「あ…お…重…落とす!」


 ちょっと、その品物は商人の物だよ!落としたら大変なことになるよ!…で、何で消えるんだよ!いやもう理由はわかってるけど!


「ほら持てないんです!フンなんです!お兄ちゃん行くんです!蝶々探しの旅なんです!」


 ちょっと!商品を異空間に詰め込んで蝶探しにどっか行かないでよ!規格外の窃盗事件だよ!とまあ、またアマミちゃんを肩車で担ぎながら商人のところへ向かいました。いや、流石にこれだけの荷物を一括で運べるなんて商人も予想外でしょ。


「おや、何かあったかね?」

「酷いんです!変なおじさんに絡まれたんです!変態さんなんです!エッチなんです!」


 なんか違くない?


「不審者でもいたのか?それならば…」

「あー、違います。他の冒険者が僕たちに嫌がらせをしてきただけです。何でも僕たちの容姿では荷物運びすら出来ないとかどうとかで。」

「ああ、そう言うことか。冒険者にはたまに気の荒い奴がいるからな。気にするな。とは言え、確かにその少女の面倒を見ながらとなると効率が悪いか。

 すまないが、荷物運びが完了するまで待機してもらってよいぞ。ちょっとこちらの方もまだ商人が全員集まっていなくてな。荷馬車がもうそろそろ来ると思うのだが…。」

「荷物ってなんですか!倉庫には何もないんです!あとは詰め込むだけなんです!あの変なおじさんはなにも仕事していないんです!良い気味です!蝶々を探すんです!」

「なにもない?」


 あっちゃー、話がややこしくなってきたぞー?

 私が書いているアマミちゃんはチート能力もあるけど全然チートじゃないというのが理想ですし面白いと思います。

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