子爵令嬢は魔女をモルモットにしたいみたいです
「魔女ですか。初めは冗談半分に聞いていましたが、なんだか本当にそのような気がしてきましたわ。私が知る限りでは魔女によって一国が滅んだと言うことだけですわ。」
うわ、やっぱり人間の認識的に魔女は危険人物じゃん!魔法使いの崇める態度とは正反対である。…どっちにもアマミちゃんの正体は明かしたくないよ。絶対面倒くさいことになる。
「今までアマミさんとも一緒に過ごして来ましたがアマミさんなら一国ぐらい簡単に制圧出来そうですわ。…アマミさん?今度私の家に遊びに来ません?」
「シャロルさんの家?確か貴族の方ですよね?アマミちゃんが押し掛けるのは不味い気がしますが?」
「構いませんわ。我がオラクル子爵家、魔法に関してはかなり専門的ですわ。アマミさんが魔女であるならばちゃんとその根拠を調べたいですわ。そして、私が魔女の実態を調べあげて見せますわ!」
ねえ、シャロルさん?アマミちゃんをオラクル子爵家に連れていって人体実験しようとしていない?!これ、実際に訪問するんだったら僕もついて行った方が良いよね?
「シャロルさんのお家なんです!面白そうなんです!行ってみたいんです!」
「いつでも構いませんわ。今度学校でお会いしたときでも良いですわ。では、依頼の成功をお祈りしていますわ。私も依頼を探しにいきますわ。」
と言うことで、シャロルさんは立ち去っていきました。あの性格だとどうしても、子爵令嬢に見えないんだよね。ただ、何となく面倒見が良いようには見える。何となくアマミちゃんに合わせている雰囲気も出ているし。
そんなのことを考えながらアマミちゃんの箒に乗ってもといた村の方向に飛んでいきました。
「うーん、大体18時半くらいかな。懇親会は19時だからそろそろ向かった方がいいかな。」
村に着いたので冒険者面子を探しています。別に今まで全員自由行動だったので何処にいても問題ないはず。あ、そう言えばお金足りなかったからチェックインしてなかったな。ある程度換金できたからチェックインは出来るはず。うーん、とは言えこのチェックインで結構無くなるだろうし…貧乏人生活はずっと続きそうだな。やっぱり腕相撲大会出るべきかな。
「はい、チェックイン承りました。部屋は112になります。鍵の番号のお部屋にお入りください。」
唯一のメリットとしてはアマミちゃんが幼いので…見た目が…二人で一部屋に出来たことかな。まあ、アマミちゃんにしてみれば1ベットで寝るわけだし万々歳でしょ。僕自身も女子だし別に抵抗ないし。
で、チェックインしても荷物を置くわけでもなく…アマミちゃんの異空間に突っ込めば終わり…そのまま宿から出ました。
「お前たちこんなところにいたのかい。そろそろ懇親会が始まるよ?一緒に行くかい?」
「あ、ミネガル先生なんです!」
「そうしていただけると助かります。」
どこでやるか知らなかったからね。良いところに先生がいて良かった。で、居酒屋に…臭い!タバコ臭い、酒臭い!人多すぎ!ヤダこんなところ!
「沢山いるんです!あ、ミカオさんなんです!モフモフです!」
あー、アマミちゃんが勝手にミカオさんのところへいってしまった件。収集つかないだろうから放っておこう。そのうち向こうで悲鳴が聞こえたが聞こえません。
「アマミ君も適当に飲んだり食べたりしてくれ。若手の君達は先輩達がおごるから気にしないでな。」
うわお。そう来たか。うーん、と言われても先輩が沢山いるなかでガツガツ食べれないだろ。先輩が後輩をおごる理由として基本後輩は気を使って何も出来ないからだと思っている件。僕も人間関係にかけては例外じゃない。
「なあ、さっき他の連中とも話していたんだが、お前たちはどういった戦い方が出来るんだ?」
冒険者の誰かが声かけてきた。
「戦い方…ですか?」
「これから暫く合同任務だ。互いの特性知らないとどうにもなんねえだろ。リーダー会議や軽い自己紹介もあったが、おりゃそれだけじゃ足りねえと思ってな。聞きまくってんだ。」
「そ、そうですね…アマミちゃんは援護や回復メインですので戦ったりアマミちゃんを守ったりしているのが僕でしょうか。」
「うんにゃ?ってことは戦うときは基本一人か?負荷でか過ぎね?」
「そんな大規模な依頼は受けたことがありません。今回も色々なパーティーが集まると知ったので参加しただけです。」
「おいおい、他人任せに聞こえるが大丈夫か?」
半分そうですが何か?…って言い返せないのが若手の辛いところである。と言うより、新米がベテランに勝てるとでも思ってるの?
うーん、まともなキャラがいないなぁ。。




