とりあえず2人とも病院行け
で、二人を椅子に座らせた後のお話。
「アマミちゃん?はい、帽子。」
「流石お姉ちゃんなんです!お姉ちゃんの臭いパフパフです!」
何いっているかわからないので無視します。なお、アマミちゃんが帽子を被ると、帽子の先っぽは僕の背丈を超えてくるんだよね。見かけ倒しではこの中で一番大きい?帽子をとると一番小さい。…ま、関係ないか。
「まさか軽々しく運ばれるとは思っていませんでしたわ。私20kg程度ありますのよ。」
嘘つけ!そんな軽くなかったわ!大体身長150cmは間違いなくあるやつがそんな軽かったら今すぐ病院行け!しれっと嘘をつくな。
「私の勝ちなんです!私は2kgなんです!シャロルさんより軽いんです!」
「そ…私の方が太っているなんて有り得ないんですわ!」
太ってる以前の問題だろ。小学生体型で2kgじゃ死んでるわ!
「体重の話はどうでも良いんだけど、シャロルさんはどうしてここに?」
「どうでも良くありませんわ!体重は女子にとって命ですわ!」
「そうなんです!良く分からないんです!どうしてくれるんですか!」
アマミちゃん理解しないで体重で張り合っていたの?!
「はぁ…僕には良くわからないけど。」
「ミズハさんは普段から男装しているからいけませんわ。と言うより乙女に戻った方がよいと思いますわ。」
「そうなんです!帽子を奪えば完璧なんです!」
「ちょ…冒険者ギルドでそんなことしないで!正体ばらさないで。」
話が先に進まないからこの先の展開はまた今度にします。…なんか、面倒くさいキャラが増えたな!
「アマミさんは何故お休みしたのですわ?いきなり風邪を引いたというわりには元気そうですわ。それに馬鹿は風邪引かないとお伺いしていますわ!」
「そうなんです!最強なんです!…馬鹿にしてませんか!酷いんです!ミズハさんをお湯に沈めるです!」
殺人予告頂きましたー!ってか、僕関係なくない?!
「僕達は今日から冒険者の依頼で任務に受けているよ。アマミちゃんにも伝言を伝えるように言ったんだけど、何処かで止まってしまったようで。」
原因はアマミちゃん本人だけどね!
「それは羨ましいですわ。因みに依頼の難易度を聞きたいですわ。」
「内容じゃなくて難易度?」
「冒険者足るものあまり情報漏洩は良くありませんこと。それに従ったまでですわ。ただ、今のアマミさんがどれ程の実力か把握しておきたいのですわ。」
「そうなのか。まあ、難易度はCランクの護衛依頼だよ。聞いた限りじゃ退屈にしかなりそうにないけど。」
「Cランクですの?!既に冒険者育成学校の卒業条件を充たしているのですわ。」
「あれ、知りませんでしたか?」
「ぐぬぬ…初めてアマミさんにお会いしたときはただの幼い子と思っていましたが…直ぐに恐ろしい子とは理解していましたが…先を抜かれたことは想定外ですわ!」
編入試験の時に既にアマミちゃんの方が実力上だった気がするけどね。現に能力値的にシャロルさんが一般魔術師の1.5倍の魔力を持っているとしても、アマミちゃんは一般魔術師の1000000倍保有しているからね!努力云々の領域じゃないと思うよ?
「学校の内容なんて嘘ばっかりなんです!魔法は面白いんです!何故か発動しないんです!何でですか!」
「嘘ではありませんわ。席に座ることは一般ですわ。」
その言い分だとアマミちゃんって授業中落ち着いて座っていられない模様。…うーん、アマミちゃんに普通の教育はやるべきじゃなかったかな?
「そんなの関係ないんです!回復魔法の呪文も魔方陣も私が知っているより効率が悪すぎるんです!きっと炎さんの魔法も水さんの魔法も適当に決まっているんです!だから私が打てないんです!」
「そんなことはありませんわ。私が放った魔法はちゃんと出ましたわ。」
「私の結界を突破できなければ放ったとは言わせないんです!」
「アマミさんの結界はおかしすぎますわ!クラスメイトが束になっても傷付かないのは論外ですわ!」
まあそれは当たり前じゃない?アマミちゃんの魔力が人外愚か魔女も優に凌駕しちゃっているからね!
「えっと…アマミちゃん?そろそろ本題にいきたいんだけど、売れそうなもの出して欲しいんだけど。」
「今取り込み中なんです!後にして欲しいんです!」
「あとどれぐらい?」
「130時間です!」
待てるか!5日超えてるじゃん!依頼終わってるよ!面倒くさいからプライド捨てて最終手段。
「今日一緒にお風呂に入ってあげないよ?」
「ひ…酷いんです!重罪です!どうすれば良いですか!」
「売れそうなもの出してほしいな?」
「わ、分かったんです!出すんです!待つんです!」
「なんだか急に卑猥な展開になった気がしますわ?」
仕方ないじゃん!最近のアマミちゃんの傾向だとこれが単純だったんだもん!第一急に出てきて荒らす君も十分同罪だよ!あと、そんなに卑劣か?同性が一緒に風呂に入るだけだけど。
とにかく、アマミちゃんがテーブルの上に色々出してくれたので売れそうなものだけ出して…どれ取っても何かしらで売れるんだろうけど…カウンターに持っていきます。
「どこから出てきましたの?」
「異空間魔法を習得したんです!収納バッチリです!」
「そんな魔法、魔法に詳しいオラクル子爵家にも伝承がありませんわ!詳しく教えてくださいまし!」
「良く分からないんです!なんとなく出来ただけなんです!」
「何となくで何でも出来てしまっては困りますわ!」
いやー、シャロルさん同情するよ。もうこの子ワケわかんないし。…強いて言えば魔女だからなのかな。彼女たちは放っておいて売り物売りにいきます。




