若干グダッてきたので巻くことにします
で、まあ、何とか無事商人がいる王都の出入口に戻ることができました。…最もミカオさんの精神ダメージは莫大量になっていそうな気がする。獣人にとって魔女は天敵と言うことがわかりました。…あー、アマミちゃん特有かな。
「ああ…今戻ったよ…」
「リーダーどうかしたか?なんかやつれたように見えるが?」
「気にしなくて大丈夫…それより商人は…」
「ちょっと前に話し合いが終わったみたいで今は総括リーダーの貴方待ちよ?…本当に大丈夫?何かあったの?」
「だ…大丈夫だよ。じゃあ行ってくる…。」
ミカオさんボロボロになっちゃっている件。アマミちゃん?尻尾が気持ちいいからって触りすぎだよ!
「今日は最高の日なんです!パーティー開くんです!…パーティーってなんですか!」
ごめん、突っ込みを放棄します。で、20分が経ちました。
「リーダーの皆さんちょっと話があるので集まってください。」
こんな声がかかったので向かいます。…アマミちゃんがどっか行っちゃうと面倒くさいのでおんぶしてつれていきます。
「商人の話では、出発時間をいつもより5時間早めて15時に出るそうです。そして山の麓にある村で夜を明かして本格的な山登りは明日からとなります。」
うわ、アマミちゃんのお手柄でスケジュールがひっくり返っちゃってるよ!と言うより、普段は夜になってから出発してたの?!ブラックだろ!
「ほう、結局山登りからは従来通りの日程と言うわけか。村までは2時間かからないがその後はどうなるんだい?」
と言うことは本来は22時に到着だったのか。で就寝と。今回は17時には着いちゃうけど流石に夕方から山登りはしないらしい。
「特に決めていないから自由行動と聞いています。私個人的には皆さん士気を挙げるため簡単な親睦会を開いても良いかなと思っています。商人に聞いたところ、村とは言え普段登山に向かう方が集まるのである程度の宿や居酒屋があると伺っています。宿の予約は取ってあるとのことで確実に休めますけど、居酒屋については今発案しただけですので空いているかは分かりません。」
飲み会やる気だ!マジか。僕酒嫌いなんだけど飲めなくないから対応が困る。アマミちゃんは飲めないからジュースかなにかで誤魔化すか。この世界では成人…18歳になればアルコールは許可されている。僕は多分18歳なので平気なはず。
「それは良い案だな。毎回あの村には寄っているが、時間が時間だし仕事優先がてらでその様なことが出来なかったからな。商人も呼ぶのかい?」
ミネガル先生乗り気だわ!
「居酒屋ってなんですか!」
「えっと、まあ色々な飲み物があるところだよ?」
「バナナはあるんですか!」
「無いかな。」
「嫌なんです!バナナで居酒屋作ってください!」
どう言うことだよ!崩れるだろ!
「話は以上です。では、出発の準備を宜しくお願いします。」
漸く出発かー。なんか、荷物運びよりももう疲れたんだけど。なんだかなぁ。
「お姉ちゃん!魔女であることを皆さんに見せつけるんです!どうすれば良いですか!」
さっき魔女は隠すようにって言ったよね?!自ら破壊するスタイルじゃん!毎度恒例やりたい放題だな!…まあ、アマミちゃんってこうやって誰にも曲げれない自我があるから良いなとは思う。普通怒鳴られて叱られたら折れちゃうし。少なくとも僕なら無理、もしくは逆に炎上する。
「うーん、あ、じゃあ移動中箒に乗っているって言うのはどうかな?まあ、全ての時間じゃなくて外で見回りをするときだけだけど。今回は外で見回ったり荷馬車の中で休憩したりするみたいだし。」
魔女が空を飛ぶなんて言う定義はアマミちゃんが勝手に決めたことなのでどんなに飛んでも魔女って定義されることはないし、アマミちゃんは自己満足なので一番良い解決方法じゃない?我ながら冴えている、素晴らしい。
「ミズハさんも一緒に乗るんです!独りぼっちは嫌なんです!」
「あー、まあそこはミカオさんに聞いてみるよ。勝手にどっかにいかないように監視するとかどうとか言えばなんとかなるかな。」
「お姉ちゃん完璧なんです!今日はキノコを3個奮発するんです!」
うんそのキノコ毒キノコだよね!食べたら即死するんだよね!
「ミカオさん?これじゃあ外と中で監視交代するのは難しい気がするんだが?」
「…確かにこれは予想外だったね。こんなに荷物が多いとはね。」
「なんかあったか?」
「ああ、先程移動時は偵察側と休憩側で別れると言う話だっただろう?今、商人と御者が荷馬車に乗ったんだが…冒険者が乗る場所がないな。」
「申し訳ございません。前回は冒険者が全員警備に回っていたもので今年はその分荷物を運んでしまいまして。今から荷物を減らすのは少々難しいのですが…。」
なんか向こうで揉めてるな。話的に冒険者が荷馬車に乗るスペースがないとかどうとか。
「アマミちゃん?ちょっと向こうでもめてるんだけど、ちょっと力を貸してくれない?僕的にさっきからグダグダが続いていて早く先に進めたい。」
「力ですか?!お姉ちゃんはいつも私から力を借りているんです!今更感なんです!…あ、抱きつくことならお任せするんです!」
いやいや、それは求めていないよ!で、勝手に抱きついてこないで!恥ずかしいから、結局抱き付きたいだけでしょ!
「力って言ってもあれだよ。僕が奪うとかじゃなくて魔女として魔法を使って欲しいだけなんだけど。」
「良く分からないんです!お姉ちゃんに言われたことをするんです!魔女はお姉ちゃんの為にありです!」
それは違うだろ!僕は別に魔女の頂点にたっていたりしないよ!
「あー、まあ良いや。ちょっとこっちに来て。」
「飛んでいくんです!箒がないんです!どうしてくれるんですか!」
異空間に入っているんじゃないの?!
「頭の上にあったんです!帽子の先っぽに乗っかる箒さんなんです!バランス感覚抜群です!」
僕の目はごまかせないよ!さっきまで無かったよ!今頭の上から取り出しただけでしょ!とまあ、とにかくアマミちゃんが箒に跨がり僕が横座りと言ういつものパターンで、喧嘩が始まりそうな…いやもう始まっているよね!…場所にいきます。
 




