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獣人を可愛さで堕としてはいけません

 で、少し歩いていると…あー、違う、僕とアマミちゃんは飛んでいるしミカオさんは早歩きらしい…で、速度が自転車をある程度のスピードで進めているくらいと言うめっちゃハイペースな訳なんだけど…ミカオさんがさっきの続きを始めてきた。


「あ、先程も途中になっちゃったけど…勝手に何処かへ行かないでね。そこだけは宜しくお願いするよ。」

「ムー!お兄ちゃん!ミカオさんがしつこいんです!どうにかするんです!食べちゃうんです!ガオー!」


 今度は何の真似?相変わらず何をやらかすのか全く予想がたたないよ!


「うーん、アマミちゃん?独りで進んじゃうとさっきみたいに迷子になっちゃうかもしれないよ?今回は見つけれたけど僕だって限界があるよ。アマミちゃん怖い思いしたくないよね?」

「ムー。分かったんです!今度からはお姉ちゃんを誘拐するんです!」


 それは一体どう言うこと?!アマミちゃんがどっか行きたくなったら連行されるってことかな?


「あー、もうそれで良いや。少なくとも僕がいれば迷子にはならないだろうから。だけど、行けないときは僕もいけないよ?」

「紐で縛ってつれていけば万事休すです!この間師匠が教えてくれたんです!紐も持ってきたんです!」


 マジーラさんなに教えてくれちゃってるの!!恐らく、襲われたときの対処法か何かだとは思うけど使い方がただの加害者だよ!


「えっと…話はついたのかな?」

「えー、僕がアマミちゃんに連行されない限り何処かに行くことはないと思います。あくまで僕が連行されなければですが。」

「それだったら問題無いで良いのかな?君の体型ならその子に連行されることはないと思うし。」


 それ、聞き方変えるとお前デブって聞こえるよ!傷つくよ!…因みにアマミちゃんが強化魔法なりなんなり使えばそこら辺の生き物は強引に引っ張っていけそうなので問題ないかと言われると知りません。


 一応だけど、アマミちゃんの異空間魔法は内部の構造が時間が制止していたり空気内に酸素がなかったりと品物を永久保存するにはもってこいだけど生きているものを突っ込める場所ではありません。その為、異空間に閉じ込められて連れて行かれると言うことはないと思います。実際のところ詳細はよくわからないんだけど、アマミちゃんの証言によるとそんな感じの空間に聞こえるんだよね。


「ふう、漸く林からぬける。まさかこんなに遠いところにいるとは思わなかったから予想より時間がかかってしまったけど、商人になにか言われないと…うわ!」


 なんだなんだ?!


「尻尾さんモフモフです!モフモフするんです!」


 林から抜けるから僕らは箒から降りたんだけど降りたらもうこれだよ!アマミちゃんが飛ぶのやめるって良い始めた理由これでしょ!


「や…やめておくれ…ひゃ…う…くすぐったい…あふ…」


 なんか、少女っぽい口調になっているよ!一応言っておくけどこの人、狼獣人とは言え見た目はもうおっさんだよ!


「あ、アマミちゃん?ストップストップ!獣人は耳や尻尾が急所って聞くよ!触っちゃダメだよ!」

「どうしてですか!クラスにいるフロウミさんは触らせてくれるんです!触るとミカオさん見たいにへなへなになって面白いんです!モフモフも気持ちいいんです!一石二鳥です!」


 変態がいる!ここにセクハラしまくっている変態がいるよ!ところでフロウミって何処かで聞いたような…とにかくアマミちゃんをミカオさんから引き離します。なにか言いたげだし。


「あ…あ…す、すまない。助かったよ。フロウミのこと知っているのかな?」

「同じクラスメイトで同じチームにいるんです!面白い人なんです!耳が頭から生えているんです!尻尾もあるんです!モフモフなんです!触らせて貰っているんです!」


 獣人だよねそれ…あ、そう言えば…


「そう言えばミネガルさんが教えているって言っていたかな。そうか…君と息子は同じ班なんだね。よく息子から話は聞いているけど…本当に息子の尻尾触っているのかい?聞いたこともなかったんだけど。」

「お願いしたら触って良いって言ってくれたんです!ミカオさんも触って良いですか!」


 だからアマミちゃん!獣人にとって耳や尻尾は急所だよ!変態行為だよ!捕まる案件だよ!


「アマミちゃん?獣人にとって尻尾は急所だよ?触っちゃ駄目だよ?」

「急所って何ですか!」

「え…急所って…あー、ほらまあ弱点とかそう言うの。アマミちゃんだって胸とか触られたら嫌でしょ?」

「うーん…あ、胸って急所なんですか!」

「…じゃないかな。僕は知らない。」


 なんか嫌な予感がし始めたから誤魔化すことにするよ!フラグ立ててないよね?!


「分かったんです!触り触り交換すれば問題ないんです!」


 また変な造語が飛び出たぞ!内容は聞きたくないよ!


「モフモフが急所なら私も急所を触らせてあげれば問題ないんです!と言うことで、ミカオさん!モフモフしたいので胸を触るんです!ついでにフロウミさんにも後で交渉するんです!」


 はいアウトー!完璧にアウト!!勝手に炎上してスリーアウト!!!R指定にしたくないって散々言っているじゃん!どうして下ネタで炎上させるの!…ほら、ミカオさん完全に硬直しちゃってるじゃん!


「えっと…ミズハ君?こう言うときはどうすれば良いのかな?」


 振るな振るな!面倒事を振るな!


「うー、モフモフさせてくれそ…うにないんです!お願いな…んです!」


 そんな泣きそうな顔で僕やミカオさんを見るな!可愛い少女を二人でタコ殴りにしたような罪悪感になるからやめろ!


「わ、分かった分かったから…急に触わらないなら触っても良いから。後、私も紳士だからアマミさんの胸にさわったりしないから…それで問題無いですよね?」


 なんか、どっちが上下か分からなくなりつつあるよ!なお、本来自分から紳士って言うやつは信用出来ないけど今回は相当参っていそうなので許容します。


「やったなんです!許可を貰ったんです!ありがとうなんです!」


 うわー、完全な勝利の微笑みだよ!可愛いは正義じゃないよ!小悪魔的に使っているよこの子!


「ガハッ…」

「ミカオさん?!」


 アマミちゃんが蔓延の笑みプラス魅了効果1.1倍の追撃でミカオさん倒したぞ?!これは酷すぎる。で、アマミちゃんはそのまま倒れたミカオさんの尻尾でモフモフしている件…僕も触りたいけど触ったら全てが終わる気がするので止めておく。


 アマミちゃんは攻撃魔法こそ使えないけどこう言うやり方なら敵を倒せるのかな?…いやいや、逆に相手が可哀想過ぎるので止めて!こりゃ服も没収かな…いやいや、それやったら下着でほっつき歩くよあの子!…もう諦めよう。やめたやめたもうどうでもなれ!


 と言うことで、ミカオさんは再起するまでアマミちゃんの玩具道具にされましたとさ。恐らく息子のフロウミ君もこんな感じでアマミちゃんのモフモフ道具にされちゃったんだろうね…親子はよく似るものである。メデタシメデタシ…あー、分かっているよ!終わらないよ!終わらせないよ!

 魔女暴走モード中。

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