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獣人にもチートがいるようです

 久しぶりに一括投稿しようと思います。投稿しきれないと思うのでまた停滞するかもです。

「あ、そうでした。ミズハ君、アマミさんの所有物とかありませんか?」

「所有物ですか?…持っていませんけど。」

「じゃあ、アマミさんが触ったことのあるものとか?」

「触ったもの?…うーん、今日だとこの本ぐらいかなぁ。本を詰め込むときに1回全部アマミちゃんに渡して、移動中に1つ受け取ったので。」

「ちょっと貸して欲しいんだけど良いかな?」

「構いませんが。」


 ミカオさんに本を貸すと…なんか臭いを嗅ぎ始めたよ!大の大人が本の臭いを嗅ぐなんてシュール。


「うん。分かった、ありがとう。」

「…えっと、何をしていたんですか?」

「臭いを覚えようと思っていてね。」


 臭いって?本の臭いって紙じゃないの?


「私はリーダーになってからはメンバーの臭いを全員把握しているんだよ。犬の嗅覚は人間の100万倍から1億倍って聞いたことあるかな。私も狼獣人だからそれぐらい鼻が効くんだよ。

 別々行動するときになったりとか、万一仲間が連れ去られたりした際に対応できるんだよ。私はリーダーとしてはメンバーに比べて強い方じゃないけどそう言うことで役に立ちたいと思っていてね。さて、アマミさんの臭いは確かにこっちからするね。早く行こうか。」


 って、走っていくのかーい!しかも早いわ!僕は人間だよ!そんなスピードじゃきついよ!回りから力を回収してついていくことにする。余計な力を使わせないで!


 と言うより、獣人はどうやら鼻が良いらしい。嗅覚人間の100万倍越えってアマミちゃんの魔力1000000倍以上と全く同じじゃん!と言うことは獣人もチートと言うことで良いのかな?!


 第一ミカオさんが突っ走っている方向って本当にアマミちゃんがいる方向そのものだし…臭いで分かっているという解釈しないとこの行動は説明できないよ!


「ウワーン!ここどこですか!全くわからないんでーす!」


 そのうちアマミちゃんの声が聞こえてきたけど…ただの迷子かーい!まあ、アマミちゃんは高速に移動が出来るようになったとは言え目的地を把握出来る訳じゃないからね。ただ突っ走っただけだと帰れなくなるよね!


「アマミちゃん?大丈夫?」


 途中でミカオさんを追い越して先に到着しました。獣人って思ってたより足が早くないね。…え?それはお前だけだって?…え、そうなの?!


「ウワーン!お姉ちゃんなんです!怖かったんです!誰もいなかったんです!嫌なんです!」


 うわ!急に抱きついてこないで!全く…容姿がまだ10歳位なので色々可愛くて困る件。まあ、予想通り無事だったから良しとしよう。


「ハァハァ…み、見つかったかい?」


 少ししてミカオさんの到着である。


「み、ミズハ君。ミズハ君って、足がとっても速いね…。私はこれでもパーティー内で一番足が早いんだけど…少なくとも人族で私より早く走れるのは君が初めてだよ。」


 うわぉ。なんだか何かを始める前から何かやらかしちゃった気がするよ!


「そ、そうですか?僕はそんなに速くないです。アマミちゃんの方がもっと速く飛べるよね?」

「なんの話ですか!」

「アマミちゃんって空飛ぶの速いよねと言うことだよ。」

「そうなんです!速いんです!この間は飛行機さんを追い抜かしたんです!」


 何勝手にとんでもないものと競争しているの!あれ、エンジンに巻き込まれたら死ぬよ!


「そ、それは本当かい?時速数千キロはあるって聞いたことあるけど…。」

「本当なんです!競争するんです!」

「アマミちゃん。それはまた今度で。それより、冒険者達の話し合いが終わったか帰ろう?」

「そうなんですか!長かったんです!蝶々さんも見失っちゃったんです!」

「蝶々を追ってここまで来たの?」

「ムー、逃げられちゃったんです!残念なんです!ただ、代わりにここら辺に生えていた薬草は沢山手にいれたんです!キノコもあったんです!今日はパーティーです!…パーティーって何ですか!」


 パーティー発言して自問自答しちゃってるよ!言葉だけ知って内容を全く理解していないみたい…い、いや…僕だって難しい単語だとそうなっているかもしれないから人のことは言えないけど…パーティーは知っておこう?


「採取というのは一体?何も持っていないように見えるけど。」

「異次元空間に保管済みです!後でお兄ちゃんを驚かすんです!」

「うーん、アマミちゃん?とにかく移動しようか。ミカオさん、戻りましょう。アマミちゃんのペースに巻き込まれると一生帰れません。」

「そうなのかい?」

「誰がクラゲですか!酷いんです!お兄ちゃんは…うーん…良い罰が思い付かないんです!どうしてくれるんですか!」


 どうして僕に文句を言うの!裁判官が被告人に断罪方法が思い付かないから好き勝手にしてくれって言っているものだよ!裁判にすらなっていないよ!しかも仮にあってもアマミちゃん優遇案だからただの暴君だよ!


 突っ込み疲れたので、アマミちゃんが箒に跨がった後、後ろに横座りに座って飛んでいくことにします。アマミちゃんが超高速で飛ぼうとしたので、ミカオさんがいるからゆっくりお願いと忠告済みです。と言うより、こんな雑木林のなかで急加速したら衝撃波で全部吹っ飛ぶよ!


「そ、それにしてもその箒は便利だね。」

「この間買ったんです!特訓したんです!今では、突撃すればマジーラさんのお家は木っ端微塵なんです!」


 まてい!例えが滅茶苦茶だよ!箒の使用目的がカオスになっているよ!


「特訓したのは事実だけど民家を壊しちゃダメだよ?」

「ウワーン!独りで寂しかったんです!お兄ちゃん、抱っこするんです!」


 今アマミちゃん操縦してるよね!抱っこしたら箒墜落するよね!今は、ミカオさんに合わせて上空1m位を飛んでいるけどそれでも墜落するよね!


「ああ…アマミさん?自己紹介をしていなかったね。私はミカオと言うよ。ミネガルさん達とお話ししたときに決まったんだけど、今回の依頼について私は全パーティーの総括リーダーをやることになったからよろしくね。また、今回の依頼に於いては私達のパーティーとミズハ君とアマミさんは合同に動くことになったから、そのことも踏まえて暫くはよろしくね。」


 あれ、知らないうちに総括リーダーなんてことが決まったの?…そう言えば、リーダー会議でそんな話していたかな。まあ、実質どうでも良いけど。

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