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年配と若手の人間関係って上手くいかないことが多いです

「ミカオ?ミネガルさんが来たわよ?」


 うん?あ、ミネガル先生が見えた。出来れば今からアマミちゃんを回収しにいきたかったけどしょうがない。


「あ、貴女がミネガルさんですか。私はミカオと申します。出来ればこれから4パーティーのリーダー同士でメンバー配置のお話合いをしたいのですけど。」

「話し合い?その前に荷物搬入をしないといけないんじゃないか?毎年搬入が終わってからの打ち合わせの時決めているんだけど。」

「ミネガル。そりゃ問題ないぜ?よくわからんが既に搬入は終わってる。今商人が打ち合わせ中だ。」

「ほう。今日はそんなに荷物がなかったのかい?」

「どうやら小さい女の子が1人で殆ど運んじゃったとかどうとか。」

「…あいつか?…全く、今度はどんな魔法を覚えてきたんだか。分かった。じゃあ、予定通りリーダー同士の打ち合わせか。で、今年は誰が参加するんだい?」

「うん、ちょっと呼んでくるよ。」


 で、そばにいた僕は速攻連行されていきました。うーん、僕達2人しかいないからね。しょうがないね。アマミちゃん戻ってきてくれるかな。


「えっと、さっきも自己紹介したけどミカオと申します。よろしくお願いします。」


 なんでももう1回自己紹介しなければいけない件。あー、あまり知らない人と話すのは体力と気力を使うから嫌なんだけど。


「じゃあ、配置についてなんだけど…個人的には1つの荷馬車に2人徘徊して残りは荷馬車に待機とかどうかな。」

「それは助かるな。最近歳だからな。昨年なんて冒険者全員で歩きっぱなしだったからね。盗賊とかも特に来なかったから良かったものの、往復の終わり越しで襲われたらたまったもんじゃない。」

「へー、昨年は大変だったんだな。」

「で、どうやって歩くメンバーと待機メンバーを決めるんだい?まさか外メンバーはずっと外だったりしないよな。」

「そうは考えていないよ。定期的に交代交代していけば良いと思っていてね。だから前半グループと後半グループで同一戦力にしておきたいんだよ。最も襲われたら全員出てきてもらう予定です。」

「あー、本来だったらそれでも良いかもしれないが、アマミのこと忘れていないか?」

「アマミ?えっと、確かそこのミズハ君のメンバーかな。」

「実際に会ったか?」

「いや、さっきちらっと見た程度だけど…」

「ミズハ君?アマミは今何処にいるんだい?」

「え…今遊びに出掛けていて、何処にいるのかは分かっているんですか、ちょっと遠いというか…。」


 うわ!急に振られたからビックリした!皆年配だからなるようになれとしか思っていなかったし、聞いていてもよくわかんないし。


「おいおい、アマミの兄なんだろう?」

「え、えっと…血の繋がりはないので兄というわけでは。」

「面倒見ていることには変わらないだろう?こんな場所で遠いところに独りにさせるのはどうかと思うが?」


 いやいや、どうかと思うとかそれ以前に勝手にどっか行っちゃうのが帝石だから!構っていたら過労死するから。どうして完璧主義みたいに動かなくちゃいけないの?!


「まあ、場所が分かっているなら後でちゃんと迎えにいくように。でだ、ミカオさん?アマミは私の生徒なんだが…まだ11かそこいらだ。それと魔術師ということもありあまり体力があるとは思わないぞ?それに女性陣は男性よりも体力は少ないし、男性でも魔術師の場合は体力が少ないこともある。

 そこら辺を全て考慮すると綺麗に2分割するとそれはそれで効率が悪いきはするがそこら辺は考えているかい?」

「あ…そこまでは考えていませんでした。すいません。では、何か案はありますか。」

「いや、いきなりこちらに降られても困るんだが?それこそそれをこれから話すんじゃないのかい?」


 なんだか、ミカオさんが仕切っていたのに急にミネガル先生のペースになっている件。しかも注文多いし!そんなこと一々考えていたらきり無くない?面倒くさいから全員荷馬車に突っ込もうよ!


 最終的に、ミカオさんとミネガル先生の議論が勃発した結果…僕ともう一人の冒険者のリーダーは完全に茅の外である。なんで僕らを呼んだんだろう。意味無くない?まあ、呼ばれないなら呼ばれないで茅の外なのでムカつくけど。


「じゃあそれでいこうか。残り二人はそれで言いか?」


 え、なんの話ですか?


「おいおい、勝手に話されて勝手に決められても困るぜ?」

「質問してこないということは理解していると踏んでいたんだけど。」


 いやいや、勝手に進みすぎて質問するタイミングなかったじゃん!ちょっとは後輩の事も考えてよ!はぁ。なんだかもうこの仕事が嫌になって来た。だから誰かと一緒にやる仕事は嫌いである。こういう人間関係嫌いなんだよね。


「私が説明します。少なくとも1チーム1人以上外に出ていてください。順番や出る時間帯等々は各々のチームでお任せします。ミズハ君のところはこの依頼の間は私のパーティーで面倒を見ることにしますので外に出るタイミングは『人獣の会』が指示を出します。」


 えーと、要は合同依頼ということもあり僕らのチームはミカオさんのチームに一時的に吸収されるらしい。まあ、どうでもいいか。下手に指揮とると面倒臭いし。


「わかった。特に他になければ俺は仲間のとこに行くから失礼するぜ?」

「はい。ではリーダ同士の会議は以上になります。ミズハ君達はこれから私のチームとして動いてもらいますが、ミズハ君はリーダ会議には参加してください。では解散です。」

「わかりました。」


 さーて、面倒くさい会議も終わったし…アマミちゃん探しに行きますか。

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