トリニティ1
これは異世界へ迷いこんだ少女の話..
ゆう「痛っっっ...えっ...なに?......ここは....ど...こ..?」
辺りには見渡すかぎり様々な色、種類の花が咲き乱れていた。
ゆう「綺麗....でもどうして...」
先ほどまで自分の部屋でPCを操作していた彼女には現状を理解することが出来なかった。
「おーい!」
ゆう「!?」
「聞こえてないのかなあ...」
ゆう「誰..」
「ここだよ!ここ!」
ゆう「ここってど...!?!?!?」
「やっと気付いてくれた!僕はルー!よろしくね!」
ゆう「あっ...よろしくおねが...じゃなくて君はなに!?!?!?」
ルー「なにって....酷いなあ!物みたいじゃないか!僕は妖精だよ!」
ゆう「よっ妖精!?!?ここはどこなの!?!?!?!?!?」
ルー「ここはフェミリー王国だよ!君には異世界って説明した方が分かりやすいかな?」
ゆう「異世界ってそんなまさか...ハハッ...ハハハッ......ハハッ.......ん?あっもしかして!」
ルー「んっ?」
ゆうには1つ思い浮かぶ事があった。
昨夜、ネットを見ている時1つの書き込みに目がとまった。
「異世界を救ってくれる少女を探しています。厳しい条件はありません。でも、出来たら...年は17歳でツインテールで美少女で優しくて守ってあげたくなるような子がいいな...長くなりましたが了承いただけたなら唱えてください。「夜を照らすは月、月を支えるは星、二は一なり。」それではお待ちしております。」
そして私は心の中で唱えてしまった。。。
ゆう「私...この世界を救うの?」
ルー「そーだよ!?」
ゆう「...」
ルー「この世界の事について詳しく説明したいんだけど一回街に移動しよう!」
ゆう「もう勝手にして!!!!!」
ルー「それじゃあ行こうか!」
ゆうの頭の上に乗るルー。次の瞬間、ゆうの体は宙に浮いた。
ゆう「ちょっ...なにこれ!!!!!きゃー!おろしてーーーーーー」
ルー「少し急ぐよ!」
ゆう「いやぁーーーーーー」
..............................
ルー「ついたよ!」
ゆう「もういや..帰りたい...泣」
泣き事を言いながら辺りを見渡す。
ゆう「人がいっぱいいる!!!」
ルー「少しは安心した?じゃああそこの宿に入ろうか!」
ゆう「うん」
建物のなかに入り、宿の店主にルーに渡されたお金を渡す。
店主「旅のお方かい?」
ゆう「あっ...はい...一応」
店主「そうかい、一人で立派だねえ。」
ゆう「ここにもう一人いるんですけどね。」とルーを指差す。
しかし店主は首をかしげる。
ルー「魔力を持たないひとには僕は見えないんだ!」
店主「じゃあゆっくりしていってくれ!」
お辞儀をして部屋へ向かう。
部屋へ入り「疲れた~」と同時にベッドにダイブする。
ルー「それじゃあ...ってあれ!?寝ちゃった...今日は色々疲れただろうし仕方ないか。おやすみ」
次の日の朝
ゆう「良く寝た~凄い夢見たな~」
ルー「おはよう!」
ゆう「....」
ルー「じゃあさっそく説明始めるね。」
ルーの説明はこうだった。
この世界には人間と魔物がくらしていて、戦争状態。人間側も頑張ってもちこたえてはいるが、戦況は不利。そこでゆうには勇者になってもらい魔物を討ち取ってもらいたいとのことだった。
ゆう「わたし...無理だよ!」
トントントン
「おはようございます。」
ゆう「だ...れ?」
「クリスマス王妃の使者でございます。ご一緒にお越しくださいませ。」
支度をし、使者と共に城へ向かう。城につき豪華な大広間へと通される。
「こちらで少々お待ちください。」
「姫様のおなーりー」という声と共に部屋の奥から王妃が現れる。銀髪の髪に白い肌そして整った顔立ちの女性、間違いなく生涯知り得るなかでこれ以上ないとう美しさ。ゆうは見とれてしまった。
クリスマス「はじめまして」
ゆう「はじめましてっっっ!」
クリスマス「緊張なさらないでください。会って間もないですが私はあなたに問わなければなりません。この世界を救って頂けますか?」
「はい!」ゆうは場の雰囲気にのまれ2つ返事で答えてしまった。
「それではあなたに神の加護を授けます。」
王妃がゆうの両手を握り何かを唱えている。
そしてゆうは体の奥底から熱をおびてくるのがわかった。
「熱いのが奥から...あっ..あぁ」
「これであなたのなかの魔力が目覚めました。」
「凄い。なにこの感覚...」
どたどたどた
兵「トライデンの北のパンプキン渓谷に魔物が表れました」
王妃「フェミリー王国の首都トライデンのすぐそばに魔物が...勇者召喚のせいか!?ゆう?いってくれるか?」
「はい!」
ルーと共にパンプキン渓谷へ移動する。
「カボチャの形をした岩がいっぱい!」
「そんなことより魔物がいたよ!」
「おっきい...石のお化け!?」
「あれはゴーレム。拳を振りかざせば家が粉々になるほどの力をもっているから気をつけて!」
「あたしはどうやって戦えばいいの?」
「ゆうには僕と1つになってもらう!あの呪文は覚えてる?」
「うん」
「それを唱えるんだ!」
「分かった!夜を照らす月、月を支えるは星、二は一なり。」
ルーが光となってゆうを包む。
ゆうは姿を替え、妖精のような姿になる。
頭の中に声が流れる。
「今の君は自由に空を飛び回れる。そしてイメージは現実に反映される。燃え盛る炎の剣をイメージするんだ。」
ゆうはイメージする。すると、
ゆうの手には燃え盛る炎の業剣が現れた。
「その剣でゴーレムを倒すんだ。」
「うん」
ゴーレムが襲いかかってくる。
しかし今のゆうにはゴーレムの動きは遅すぎた。すべての動きが手にとるように分かった。
ゴーレムの攻撃を難なくかわす。
そしてゆうは剣を振り上げ素早く振り下ろしゴーレムの体を真っ二つに叩き斬りゴーレムは土へと帰った。
そしてゆうとルーの体も元に戻った。
「さっきのは何?」
「あれは契約魔法。呪文を唱えると10分間だけあの姿(ティターニアTime)になれるんだ」
「へー!」
「とりあえず今は一刻も早く前線の町のケープタウンへ向かおう」
「うん!」