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【日間ランキング84 位 ありがとうございます!】転生魔王はドS・ポンコツ美女たちと高校青春をenjoyする  作者: ヤマト・ロココ
第Ⅱ部 勇者アオ襲来 戦いの果てに

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70/78

70 「ゲーム・オーバーだな。けけけけ」

「死ねぇえええっ!」


(フラグ……)

 そう思った矢先、とてつもない衝撃が来た。

 ビシビシとひび割れる音。大地だけではなく、シールドからもあがった。


 攻撃はこの一波だけではない。

 ズンッ、ズンッ。二波、三波が来襲する。回数を重ねるごとに威力が増し、ビシビシ音がヤバい音響へと変わっていく。


「マズいわね。防ぎきれない」

 攻撃の効果を実感したアオが、嗜虐的に笑み、いきり立った。

「ぬおおおおおおおおおおりゃああああああっ!」


 バコオッ。


 背後の路面がクレーターのように陥没する。ハリケーンの只中にいるようなめちゃくちゃな圧だった。薄くなったシールドにヒビが入り、割れた。


 ドン――――――――ッ


 喰らったことを一瞬で忘れさせるほどの重たい衝撃。

 その身が大地に叩きつけられる。

 腹に激痛が走った。ぱっくりと腹が割れている。血が溢れ、あっという間に勢いよく吹き出した。

 回復呪文を唱える。だが、傷口が塞がるよりも裂けていく速度の方が勝っていた。


 美神は?


 横たわる美神は、意識を失っていた。顔が青白い。髪もごっそりと抜けている。

「おい、しっかりしろ。……目を覚ませよっ!」

 回復呪文を止め、ずりずりと()いつくばって美神のもとへ魔王は行く。

「目ぇ覚ませよ! なあ!」


 美神の胸は上下していない。

(そんな、まさか……)

 再びぱっかりと裂け広がる腹。だが、魔王は回復呪文を自分ではなく美神に唱えた。彼女の身体がヒーリングをあらわす橙色に包まれる。それでも、いっこうに顔色が戻らない。呼吸も止まったままだ。


(こんな、こんな……とこで……)

 魔王はぶんぶんと頭を振る。

(せっかく出会えたのに……。ようやく、転生して結ばれたのに……)

「ザキラスティアぁあああああああ――――っ!!!」


 大地を、空を、遥か先の海面までをも揺さぶる絶叫。

 灰色に染まる魔王の視界で、美神だけが色づいて存在していた。たとえそれが骸であろうとも、今の魔王にとってこの世界で唯一の彩色だ。


 ジャリっとコンクリート小片を踏む音が立つ。思いのほかそれは魔王のすぐそばだった。というよりも、すぐ隣り。

「まったく……てこずらせやがって。最後はお涙頂戴(ちょうだい)かよ。っは、おまえらじゃ泣けねーよ。おかわりいらねぇ」

 指先でくるくる回していた兜をポーンと投げ捨てるアオ。

 逆手でエクスカリバーを持ち、高々と掲げた。


「ゲーム・オーバーだな。けけけけ」

 ニヤリと黄ばんだ歯を見せる。

「いや、勇者が魔王を倒すから、この場合はゲーム・クリアか。はははは」


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