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26 『絶対に、今日、ティッシュに出す』

プレビューを見て、自分でドン引きしてますw

(←草って便利ですね)

高校時代にこの手のことが最重要案件だった友だちいませんでしたか……、……いない? さーせんw(←やっぱ草便利ですね)

「あー、ちゃっちゃと終わらせようぜ。俺、駅前に個室ビデオ店があるのチェック済みだから」

 早坂の言葉に周囲が即呼応する。

「マジ? あれ高校生でも入れんの?」

「もしもの時は兄貴の学生証見せる」

 ちょろまかした兄貴の学生証(写真付き)を見せる早坂。いやらしそうな目もとがそっくりだ。

「おまえホント手際いいよな」


 誰かが叫んだ。

「うがるるるるっ! 俺のは濃ゆいからなあっ!」

「ティッシュにおさめろよ! 天井まで飛ばすなよ!」

(……)

 早坂を乱雑に振り払う魔王。

「ああん」

 気持ち悪い声を出しながら地面に転がる早坂。内股気味に股を閉じる仕草が、更に魔王を苛つかせた。


 でーろん。でーろん。


 早坂がすくっと立ち上がる。周囲の部員達も、先ほどまでの猥談が嘘のように背筋を伸ばし、表情を引き締めた。

「整列!」

 キャプテン藤堂の合図でざざっと駆け集まる部員達。魔王も仕方なくそれにならう。

 ヒュンッ、とムチがしなる。初夏なのに空気がキンっと冷えた。

 部員達が一斉に俯いた。


「誰が遊んで待つように指示したの?」

 タイトスカートから剥き出る生足が部員達の隙間を縫って歩いていく。魔王の隣りで直立不動の姿勢をとる早坂の前で止まった。

「ひいいいっ」

 情けない声をあげた早坂が縮こまる。

 早坂以外の者は、自分が標的ではないことを悟り安心したようだ。早坂は依然としてぷるぷる震えている。

「誰が個室ビデオに行くんだって?」

 はうっ。鋭い呼気が早坂の喉から漏れる。


 魔王は顔を伏せながら片眉を上げる。

 驚いた。個室ビデオうんぬんの話題が出た際、美神はその場にいなかった。

 ヒューマンの能力値を越える聴覚を持つこのメス……やはり侮れぬ。

 美神が部員達に宣告した。

「もし今日負けたら、××××禁止を延長するから」

 部員達の顔から表情が抜け落ちた。

 美神は容赦なく通告する。

「無事に今夜、ナニをティッシュ上で死滅させたいのならば、勝ちなさい。以上」

(これはもうダメだな)

 魔王は憐れみの視線を彼らに向ける――


(なっ!)


 部員達の顔つきがみるみると変貌していく。

 猥談話に花を咲かせる腑抜け顔はそこにはない。どの部員もすべからく、戦士の顔をしていた。燃え滾る想い『絶対に、今日、ティッシュに出す』を、今、彼らは最大級のパワーへと昇華させていた。


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