いざ降龍寺へ
翌日
朝9時、出発。
途中のSAで昼ご飯を食べたりしながら安全運転で降龍寺を目指した。場所はナビをセットしてるのでバッチリです。
午後2時、降龍寺到着。
事前に予約とかした方が良かったのかな。とか今更ながら思ったけど、まぁ来てしまったものは仕方ないと考える事にした。
車を駐車場に停めて、お寺に向かって歩き出す。
するとお寺の関係者っぽいオジさんが焦った表情をしながらこちらに向かって走って来ました。
「貴方は、一体、何者、ですか?!」
息を切らせながらそう言われました。
「えっと、お願いしたい事があってこちらに伺ったのですが…何者とはどういう意味ですか?」
するとそのオジさんは息を整えたあと、事情を説明してくれました。
その方曰く
・昨日の夕方から胸騒ぎがした
・今朝、預かって封印していた呪物が騒ぎ出した
・お昼過ぎ、御神木が激しく揺れだした(無風)
このお寺で対処出来ないような客が来た時に御神木が知らせてくれる事はあるが、あんなに激しく揺れたのは初めて。それに呪物まで騒ぎ出したので、近い内にとんでもない客が来るのでは?と警戒してた所に私がやってきたとの事。
「なので貴方を今この寺に入れて良いのかどうか、私には判断出来んのですよ」
「なるほど。では私が入っても良いかどうかを御神木にでも聞いてみましょうかね」
「…は?」
何言ってんだコイツ。みたいな目で見られた。
私は気にせずに心の中で御神木との対話をする。
(御神木様、私がお邪魔しても大丈夫ですか?)
…もちろん!大歓迎!!
(分かりました、ありがとうございます)
…呪物をどうにかしに来たんでしょ?願ったり叶ったりよ。アイツら変な気を撒き散らすから早くどうにかして欲しかったんだよねー!
(そのつもりで来たんですが…呪物を除霊させてくれるかどうかは責任者の人との交渉によりますね)
…えー!何とかしてくれない可能性もあるの?ダメダメ!何とかしてー
(うーん、じゃあ御神木様にも少し交渉を手伝って貰えますか?)
…いいよー!でも何したらいいの?あの人私の声聞こえないよ?
(ではYESなら1回、NOなら2回、御神木が折れない程度に枝を揺らして貰えますか?)
…りょうかーい!
御神木との対話を終えた私は、対話の内容をオジさんに伝えた。
「そんな事がありえるのか?」
「では試してみますか。御神木様、私の声が聞こえてるなら1回揺れてみて下さい」
―ザワっ―
「か、風のせいかもしれんだろう?」
信じられない、きっと風がタイミン良く吹いただけだ、と疑り深い。
「まぁそうなりますよね。では…御神木様。左右にグイーンと2回揺れて下さい」
…ちょっとアンタ…無茶ぶりすぎ!やるけどさっ
御神木様は頑張ってくれた。
―右にグイーン、左にグイーン―
「風では無理だ…御神木があんなにしなって…」
呆然とした様子のオジさん。
「御神木様、私が寺に入っていいなら最後にもう1回だけ軽く揺れて下さい」
―ザワっ―
「どうです?私を寺の中へ入れてくれますか?」
「御神木が許可しておるのだ。もちろん歓迎させて貰おう」
疲れた様子のオジさんはそう言って私を中へ案内してくれた。