表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/18

現れたもう一人のクラリス──黒のヴェールの王女

夜の学園。見回りの警備員が「誰かいるのか……?」とつぶやいた直後、ふわりと現れたもう一人の“クラリス”。


同じ金髪、同じ顔立ち。だが彼女は黒いドレスに身を包み、瞳には冷たい光を宿していた。


??「王女クラリス……あなたが“正統”と信じて疑わぬその民が、

ほんとうにあなたの味方だと、どうして言い切れるのかしら?」


その声はクラリスのものと酷似していた。


翌日、担任が紹介する。


先生「えー、本日から新しくクラスに加わる転校生を紹介します。どうぞ」


その少女が教室に入った瞬間、ざわめきが走る。


ユウト「えっ……クラリスが……もう一人!?」


アリシア「……いや、違う。目が……目が冷たい」


少女は、やわらかく笑いながら名乗る。


??「はじめまして。“クレア・ヴェール”。しばらく、この学校にお世話になりますわ」


昼休み、クレアはクラリスに声をかける。


クレア「クラリス様、お久しぶり。王族の“影”として育てられた者として、ご挨拶を」


クラリス「……まさか、生きていたのね。クレア。

王室の“もう一つの血筋”……!」


ユウト「どういうことだ……?」


セルディス(低く)「“影の王女”……王国の裏に隠されていた、失われた王統。

表に出れば、王位継承を揺るがす存在……!」


クレアは微笑を絶やさず言い放つ。


クレア「私はただ、クラリスが“本当に国民のために相応しい存在か”見極めに来ただけ。

あなたの“日常”も、“大切な人”も、すべて……借りてみるわ」


アリシア「借りるって……あんた、ユウトにまで手を出す気!?」


クレア「彼が“真に見るべきもの”を知らないうちは、

誰が隣にいてもおかしくないでしょう?」


ユウト「……なんなんだよ、こいつ……」


クレアは静かに、しかし確実に周囲を魅了していく。

生徒会、教師陣、一部の貴族生徒までもが彼女に味方し始める。


クラリスは心を揺らし、アリシアは苛立ち、ユウトは迷う。


だが――

ある夜、ユウトはクレアと二人きりになる。


クレア「ユウト様。

……もし、あなたが“本当にクラリスを救いたい”と思うなら、

私の言うことを、少しだけ聞いてくれませんか?」


その声は優しく、切なく、そしてどこか――寂しさを滲ませていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ