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幼馴染

不定期な更新ですみません!

ただ、どれだけ中身が違っていても、ノーラン様がエルフだという噂が広まるのは、ある意味無理はない。


だって、人間離れした魔力だけでなく、見た目がね…。

なんというか、エルフっぽいのよね。


陶磁器のような白い肌。

月の光を集めたような銀色の髪は長めで、サラサラとなびかせている。


一応、私も銀色の髪をしているのだけれど、ノーラン様に比べたら、とっても地味。

悲しいけれど、輝きが違いすぎる…。


そして、長いまつ毛の下に見える瞳は、森を思わせる、深みのある緑色。


神秘的な美貌で、ほんの少し微笑むだけで、がぜん甘い雰囲気がだだもれる危うさ。


ちなみに、耳はとがってはいない。

街中に詳しいノア曰く、女性たちに大人気のノーラン様の絵姿は、どれも耳がとがっているらしい。


そんな容姿に魅了される人は多く、たとえ、無理難題であっても、ノーラン様の手足となって動きたいという被害者が続出してしまっている現状。


しかも、質が悪いのは、本人がそれをよーくわかってやっているのよね。

あざとい…。


そして、ノーラン様は、おもしろいことが大好きで、退屈が大嫌い。

良く言えば、自分の思いに忠実。悪く言えば、自分勝手で傍若無人。そのため、まわりは振り回されまくる。


もちろん、一番の被害者は、同じ魔術院で働く魔術師の方々だ。

でも、喜んでノーラン様のいいなりになる信者が多いため、被害者は増える一方なのよね…。


私はその光景を目にするたび、「正気を保って!」と、内心エールを送っているのに、届かない。

守護したいのはやまやまだけれど、人の心までは干渉できないしね…。


しかも、ノーラン様は全く魔力を使っていないのに、人々を魅了する。

私には、魅了を使う人よりも、天然人たらしのノーラン様のほうがよほど怖いと思う。


だって、普通の魅了程度なら浄化すれば、簡単に解くことができるもの。


…って、知りたくもないのに、ノーラン様の情報をやたら持っている私。


というのも、こんな危険人物ノーラン様も、私にとっては幼馴染だから。


6歳で神殿に入った私と、7歳から魔術院に入り、当時10歳だったノーラン様。

そんな小さい頃から神殿と魔術院に入ったのは、私たち2人だけ。


なので、王妃様が気をつかってくださって、よく、王宮へ私たちを招いてくださったのよね。

そこには、もちろん、私の婚約者である当時8歳の王太子様と、私と同じ年の第二王子のマークス様もいた。


ちなみにマークス様は、容姿は国王様に似て、優し気なお顔立ち。王太子様とは似ていない。

性格もおっとりとして、お菓子好きなところが、私と気が合った。


だから、王太子様とノーラン様が笑いながら、険悪な言い争いをしていても、私とマークス様は、お菓子を食べることに専念したものだったわね…。


懐かしいわ…。


マークス様は現在隣国に留学中だから、全然お会いしてないけれど、元気かしら?


同じ年だし、最初はマークス様が私の婚約者になるはずだったわよね。

そういえば、いつのまに相手が王太子様に変わったのかしら?


読んでくださっている方、ありがとうございます!

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