兄さんな。合コンに行こうと思うんだ。9
「君達ケンカはやめたまえ!」
兄さんは立ち上がります。やめたまえって言う人初めて見ました。
「……」
胸ぐらを掴み合っていた2人は一旦落ち着きます。
兄さんは静かに続けます。……あっ焼き鳥の塩追加で、あと……カルーアミルク……?っていうのは恐らくジュースですよね。それをお願いします。
「ケンカはやめたまえ……。せっかくタカムラーが集まったんだ。楽しくやろうじゃないか。そしてきっとヨシノブもきっと高村光太郎が好きになるはずだ」
「え?俺は興味無いけど……」
合コンだと思ったら高村光太郎オフ会だったとはヨシノブも不憫です。
しかしこれでは女2人が納得いかないようです。
「確かに純くんの言うとおりだけど、これだけはハッキリしてほしいの。純くんは詩人の光太郎が好きなの?」
「それとも彫刻家の光太郎が好きなの?どっち?」
兄さんが女性2人から責められています。兄さんはどっちの光太郎を選ぶのでしょうか……。
兄さんは胸に手を当てます。
「俺は……どっちの光太郎も好きだ。とても選べない。なんなら父の光雲も好きだ。ごめんな。でも全部愛していこうと思う。それが答えじゃ駄目か……?」
ハーレムものの優柔不断主人公か。一番読者から嫌われるタイプの主人公か。




