兄さんのおちんちんな。ダウジングできるかもしれない。5
「え!?教えてくれるの?」
兄さんは目を輝かせながら、急かしてきます。
この輝いた目は私に効きます。なんかなんでも許してあげたくなっちゃいます。
「あのーあれです。おもちゃ……的なものです」
「おもちゃ?もう大人なのに1人でそれで遊んでるのかい?」
――――言い得て妙です。
「1人用の大人のおもちゃもあるんです」
勉強になりましたね。知らずして一歩大人の階段前進してますよ兄さん。
「へぇー。花ちゃんが恥ずかしがる訳も分かるよ。俺も20歳までヒーローの変身ベルトで遊んでたからなぁ」
……いやそうじゃないんですよ。何一つ分かっちゃあいないです。
兄さんは私がリカちゃん人形でも隠していると思っているのでしょう。
まぁその方が都合は良いですが。
「まぁそういうことです」
「安心してくれ。父さんと母さんには内緒するよ。でも少し面白いから親友のヨシノブには言って良いか?」
誰だよヨシノブって。ヨシノブ困惑するだけですよ。いや墓まで持って行けや。
兄さんと私で温度感が違い過ぎるんですよ。
「絶対に他言無用でお願いします」
「りょ!」
あぁ……。なんて不安な返事なんだろう。ちょっぴり恥ずかしい笑い話程度にしか捉えていない。
今日の兄さんは殺意に近い感情が湧き上がってくる。
だけど現物を見られていないし、今後はまた違う所に隠せば良い。
――――と、私が兄さんの方を振り向くと、そこには引き出しの中身、つまり私の宝物を両手に持っている兄さんがいた。