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兄さんのおちんちんな。もうダメかもしれない。2
「……花ちゃん。入るよ」
いつもより覇気のない兄さんの声が聞こえます。
「はい。どうぞ。ってあれ?」
兄さんは珍しく黒いスーツを身に纏っていました。兄さんは細身で身長もあるので、こういうスーツが似合います。
なんだか今日はいつもより大人っぽく見えます。
「……花ちゃん。今大丈夫かい?」
「ええまぁ。スーツなんて珍しいですね。就活は終わったはずでは?」
「あぁ。これは今日葬儀があってね。今終わったところなんだ。」
なるほど喪服でしたか。
うーん元気がないとは思いましたが、結構親しい人の葬儀だったのでしょうか。
……あまり深入りするのはよくないでしょうが。
「えっと兄さん聞いて良いのかアレなんですが、どなたの葬儀だったんです?」
「あぁ構わないよ。――――兄さんのおちんちんの葬儀だ」
……はぁ。世界一無駄な気遣いをしてしまいました。




