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暗闇の中の疾走

 皇都に続く街道沿いの休憩所で、ある旅商人の一団が野営をしている。

 深夜2時くらい、焚火の光の届くところ以外は、濃い墨のような闇だ。

 見張りが、街道の先の闇の中に、馬が走ってくる音を聞いた。


「まさか、デュラハンでも出たのか」

 夜間徘徊する魔物を想像する。

 音のする方を見ると二つの白い点が近づいてくる。

 思わず身構えて剣に手を添えた。


 二つの点は女性の目の光だった。


 女性が、闇の中馬を疾走させてくる。

 夜の闇と同じような黒髪を風に流し、忍者装束と呼ばれる異国の装備。


 焚火の光を反射する彼女の瞳は、エメラルドグリーンに色を変え、光の筋を残し闇の中へ消えた。

 

 見張りは夢でも見たのかと自分の頬をつねった。


 白百合騎士団員で猫族の獣人、ミャオ・ヤオは、皇都に向けて夜通し馬を走らせた。

 騎士団本部に、主人の火急を知らせたのは、次の日の昼過ぎであった。

 通常3日かかる道のりを半分で走り抜けたことになる。 

明かりを点けなければ、どうということはない。

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