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魔王の腕に

春の木漏れ日か眩しい。

外で鳥達が歌を歌っている。

カーテンなんか開けるんじゃなかった‥‥

徹夜でRPGゲームをしていた。

引きこもりを続けてもう何年経っただろうか。


俺、田中彼方は小学生の頃にいじめにあって、すぐに引きこもってしまった。


父親は、警察庁長官で真面目な性格だった。

警察官である自分の息子が引きこもりだというのが恥ずかしいからか、俺のことを外部の人に話すようなことは一切しなかった。

父親とは引きこもって以来一言も喋っていない。元々勉強もスポーツも出来なかった父親は俺をゴミを見るように、見つめていた‥


母親は、いじめにあっていると告白した時にも、一言も心配の一言などかけてはくれず、しまいには原因はあなたにあると言い始めた。

死なせたくはないらしく金だけは置いてくれるが何も嬉しくは無かった。


歳の離れた姉貴は、勉強もスポーツも性格も完璧で街一番の秀才と言われていた。

姉貴は表向きの性格と違い、裏ではどんくさい俺のことをいつもいじめていた。

小学校の頃いじめられる原因を作ったのは兄貴だ。


俺は16の誕生日に、俺は思った。

このまま、何も変わらないのだろうか。

俺は嫌になり、夜中に家を飛び出した。


街頭の少ない通りに出た。

暗く1メートル先の相手も、見えないくらいだった。

ヨロヨロと酒に酔った若い男性が歩いていた。

男性が、よろめき道路に倒れかけた。

俺は助けようと、手を出した。


その時、大きなトラックがクラクションを、鳴らしながら突っ込んできた。


俺は空高く舞い上がった。


俺は死ぬんだ‥


体中が炭酸水に包まれるような気分だ。

これが死という感覚か、俺は力付きスッと目を閉じた。





‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


ボソボソッ


暗闇の中から微かに声が聞こえる。


(ん?)


「よしよし!! これが俺の息子か!」

「こら! あなた! 声が大きいわよ!」

「す、すまない。」

「ねぇ! 私にも見せて!」

「いいぞ! お前の弟だぞ!」

「わっ! 可愛いね!」


(な、なんだ?死んだはずじゃあ‥‥)

俺はゆっくりと目を開けた。

石で囲まれた寝室に俺はいた。


(どこだ?ここは?)


目の前には大きな腕で角のある大男が俺を優しく抱いている。

横には、金髪のロングで白のドレスを着た女性。

同じく金髪で小さな娘がいた。


(な、なんだ!お前ら!化物か!)


「オギャー! オギャー!」

「あ、起きたみたいだよ!」

「あなたの顔が怖いからよ!」

「え! わ、私のせいか!?」


(な、何だ! 喋れない!)

(なんだ! 俺の体は!)


俺の体はまだ、生まれたばかりの赤ん坊になっていた。


(こ、これはなんだ? 転生したのか?)



「これが、俺の後継ぎか。可愛いな!」

大男の目がとろけながらこっちを見ている。



(な、後継ぎ?)


「そうね。第4代ザラトス大魔王の息子バレムよ!」


(ま、、魔王だとぉぉ!!)

(こういうのって勇者じゃないの?)

(良く見ると頭に角が生えてるじゃないか!)

(俺の体はどうなってるんだぁ!!)

(くそ!尻尾も生えてるじゃないか!)


「あら? 嬉しいのかしらね!元気に動いてるわ!」


(いやちげぇよ! 魔王の息子が嫌なだけだ!)

(てことは、今話してるのが母親で、そこにいるのが姉貴か?)


「ラネアお母様こちらを見てるわよ!」

「メレア、これからお姉ちゃんだからお世話しっかりしてね。」 

「はーい。」


(ど、どうなるんだ‥俺の人生)


それから数年経ち俺は6歳になった。


「」

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